(※写真はイメージです/PIXTA)

現在、世界で「中間層」といわれる人々が増えており、これにともなって民間航空輸送量も急拡大しています。そのようななか、感度の高い投資家たちから高い注目を集めているのが「航空機リース」です。航空会社ではなく「航空機そのもの」への投資が注目されている理由について、詳しくみていきましょう。米国の大手資産運用会社アライアンス・バーンスタイン(以下「AB」)が解説します。

リターンを実現するために注目するべき投資対象とは

市場サイクルを問わず、航空機リースビジネスには構造的な投資機会が存在します。商用ジェット機の多くは30年程度の耐用年数があるものの、燃費効率の高い新型機に頻繁にアップグレードされています。

 

そのため、リース平均期間は機体の耐用年数よりも短くなっています。

 

また、市場環境が改善すれば、大手の航空機リース会社は保有機体を新型の航空機に入れ替え、機齢が中期や後期にある航空機を売却し、自社の格付けを維持しようとします。

 

こうした航空機が中距離路線向けの中型主力機種であり、需給バランスの歪みから投資家により魅力的な価値をもたらします。製造から5~10年程度の耐用年数が長い航空機などはフォーカスすべき投資対象です。

 

すでに技術的な性能が実証されており、コスト対比で十分なキャッシュフローを生み出すことが多く、売却時期が来れば他のリース会社への売却や貨物機への転換など、複数の出口戦略も考えられます。

 

もちろん、航空機リースへの投資を成功させるにはしっかりした案件創出力や管理能力が必要で、リターンの実現には能力や経験が重要になります。旅客需要を冷やす大きな出来事は今後も起こり得るものです。

 

それでも大局的な観点で、新たな実物資産投資、新たなインカムリターンの源泉として、航空機リースは魅力的な資産クラスになると考えます。このキャッシュフローやインカム収入は、資産ポートフォリオの成長に大きく寄与する可能性があるのです。
 

 

清森 英晃

アライアンス・バーンスタイン株式会社

プライベート・オルタナティブ部 ディレクター

 

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【ご注意】
※本稿は、ABのリサーチブログ「知の広場」の「航空機ファイナンスへの投資機会」を参考に、再編集したものです。詳細については当該ブログをご覧ください。
本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスに関する過去の実績や分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。
当資料は、2024年3月15日現在の情報等を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が再編集した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に掲載されている予測、見通し、見解のいずれも実現される保証はありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタイン及びABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。

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