「過多書」をありがたがるな 「肩書」は偽れる
僕自身、肩書が多いほうなので自戒を込めて書きます。「やたら肩書の多い人」というのも考えものです。実在する誰かを例にするのは憚れるので、試しに前作『できる社長の対人関係』における、僕自身のプロフィールに自分でツッコミを入れてみます。
・行政書士
・シドーコンサルティング株式会社代表取締役
・synclaw株式会社代表取締役
・京都府行政書士会参与
・ジャズギタリストと並行しながら複数の会社勤務を経る
・民泊地域支援アドバイザー
このプロフィール、じつはこれでもかなり普段のプロフィールから削りました。本当はさらに「日本行政書士会連合会理事」「景観整備機構NPO法人 京都景観フォーラム理事」「NPO法人 京都カプスサポートセンター理事長」「一般社団法人 民泊観光協会監事」「経済産業省認定 経営革新等支援機関」など、たくさん肩書があります。
それを、編集担当さんの「こういうのを書けば書くほど、何をしている人かわからなくなっていきます」という助言を受けて削ったのですが、僕自身も完全に同意しました。言い訳させてもらえば、僕の収入源は「法規制に関する経営者支援」や「新規事業の立ち上げ支援」なので、ここにあげた肩書はすべてそこから派生しているものです。
しかし、事情を知らない方が、こんな肩書を並べられても「で、何者なの?」としかなりません。実際、初対面の方に名乗るときは「行政書士」か「法規制コンサルタント」くらいしか名乗りませんが、首を傾げられることは皆無です。
自分を例に、肩書をたくさん並べることの弊害を説きましたが、もちろん僕自身が搾取ビジネスをおこなっているシロアリだと言いたいわけではありません。肩書のメリット、デメリットを踏まえた上でお伝えしたいのは、確かな肩書の見抜き方です。
断言しますが「肩書はいくらでも偽れる」のです(僕が自虐的に肩書をさらせるのは、嘘偽りのない肩書だからです)。肩書は、ネット検索や関連団体のWebサイトなどから裏が取れます。つまり「裏を取れない肩書」を見たときは、少し踏みとどまったほうがよいでしょう。