何で食べているのか、わからない人は相手にしない
では、どんな肩書が裏を取れないのでしょうか? よくあるのは「△△企業社長(事業名のみで会社名が一切ない)」「年商〇億の●●」「●●で〇億稼いだ人」「大手××勤務」など、何かよくわからない肩書です。冷静に本書を読まれているときなら「そら胡散臭いでしょ」と思われるでしょう。
しかし、搾取ビジネスの説明を受けた後で、何かの商品やサービスの申し込みを検討しているときは、意外と見落としがちです。いくら気分が上がって申し込もうと思っているときでも、こういう肩書であれば踏みとどまったほうが賢明です。
もちろん「何かよくわからない肩書」というのは、このほかにもたくさんあります。バリエーションが多すぎて紹介しきれないほどです。たとえば「〇〇コンサルタント」「〇〇プロデューサー」「〇〇クリエイター」「〇〇インストラクター」「〇〇カウンセラー」「〇〇研究家」「〇〇専門家」「〇〇評論家」「〇〇認定講師」「〇〇実践家」「〇〇探究者」などがあります。
誤解のないように書きますと、これらに該当すると即アウトというわけではありません。僕自身「法規制コンサルタント」を名乗ることがありますし……。また、僕の周辺の親しい知り合いも該当する人が多いので、その方々を批判する意図もありません。大事なのは次の5点です。
(1)しっかりと裏を取れるものか
(2)肩書に一貫性があるか
(3)コロコロ肩書が変わっていないか
(4)曖昧な仕事か
(5)収入源が不明確でないか
これらを踏まえて総合的に判断してください。ちなみに、出版社の編集者は、あちこちから出版の企画書を持ち込まれますが、真っ先に目を通すのは著者プロフィールという方がいました。曰く「パッと見て何で食べているのか、わからない人は相手にしない」そうです。
本書の編集担当さんも、肩書が多いことに苦言を呈していたので、出版を目指している方は参考にしてみてもいいかもしれません。