ついに「1ドル=141円台」へ…米ドル/円の怒涛の急落は「一時的」か「円高トレンド」の始まりか→国際金融アナリストの回答

8月6日~8月12日の「FX投資戦略」ポイント

ついに「1ドル=141円台」へ…米ドル/円の怒涛の急落は「一時的」か「円高トレンド」の始まりか→国際金融アナリストの回答
(※画像はイメージです/PIXTA)

先週、146円台まで最大8円以上の急落を見せ、今週に入り、141円台へと突入した「米ドル/円」。この急落は、投機筋による米ドル買い・円売りの修正をきっかけにもたらされたものであり、今後は円高トレンドへと転換する可能性もあると、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏は考察します。今週の相場の展開予測と合わせて、詳しく見ていきましょう。

投機筋の動向は…

7月初めにかけて、161円まで米ドル/円が上昇した動きは、日米金利差から大きくかい離したものでした(図表4参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表4]米ドル/円と日米10年債利回り差(2024年1月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

金利差の「円劣位」が縮小しても、日米10年債利回り差で見ると、なお3%以上もの大幅な円劣位という状況は、円売りにとって圧倒的に有利なことに変わりない―、それが金利差の「円劣位」縮小を尻目に、投機筋が米ドル買い・円売りを継続した理由だったと考えられます。

 

そして、161円まで上昇した頃には、投機筋の米ドル買い・円売りポジションは、過去最大規模に膨らんでいました。それは、過剰な米ドル買い・円売りのリスクテークだったのかもしれません。

 

行き過ぎた米ドル買い・円売りのリスクテークの修正を始めたところ、日銀の利上げなどをきっかけに、それが勢いづいた可能性があります。その結果、米ドル買い・円売りポジションの手仕舞いに伴う米ドル売り・円買いが、7月初めの161円台から、ほんの1ヵ月で146円台まで、約15円もの米ドル/円急落をもたらした「プライムムーバー」だったのではないでしょうか?

次ページ今週の注目点は……?

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