(※画像はイメージです/PIXTA)

不動産の本当の所有者になりすまし、買主から代金をだまし取る詐欺師「地面師」が話題です。そんな話を聞くと、「不動産投資って危険なのでは?」と考える人も多いかもしれません。しかし、実際のところ、他の金融商品への投資に比べて「リスクは少ない」と、資産形成事業を行なうココザス株式会社の代表取締役、安藤義人氏はいいます。今回、安藤氏の著書『モンゴルがいま熱い! モンゴル不動産投資をおススメするこれだけの理由』(WAC)より、不動産投資のリスクについて、詳しく解説します。

実物資産のメリット・デメリット

一方、実物資産のメリットは何かというと、金融資産のデメリットの逆で、金融不安による影響をほぼ受けない点にあります。

 

そればかりか、たとえば金は金融不安や紛争などが生じて、世の中に不穏な空気が流れると、逆に価格が上昇するケースもあるくらいです。

 

あるいはインフレに強いという特性もあります。

 

これは考えてみれば当たり前のことなのですが、インフレとはモノの値段が上がることであり、実物資産はモノなので、インフレが激しくなるほど実物資産の価値は上昇します。金や不動産がインフレヘッジになると言われるのは、こういう理由があるからです。

 

逆に、実物資産のデメリットは、流動性の低さとコストの割高さにあると考えられます。
たとえば不動産などは、ピンキリですが、高額物件になると1億円を超えるようなものがざらにあります。

 

これだけ高額な資産になると、急に現金が必要になって売却しようとしても、簡単に売れるものではありません。

 

しかも、株式のように不特定多数の投資家が参加するマーケットが存在しないので、値付けが不透明になるリスクがあります。株式や投資信託は取引コストが明確ですが、不動産の売買コストは、どうしても不透明感がつきまといます。

 

資産運用のポイントは、金融資産と実物資産のメリット、デメリットを把握したうえで、両者の配分比率をどうするか、というところにあります。

 

これは一概には何とも言えませんが、たとえば分譲マンションや一軒家を購入している人は、それ1軒だけで保有資産の大部分が実物資産で占められていると考えられます。

 

家は自分たちが住むための道具として考えると、それが自身の保有資産であるという実感に欠けるかもしれませんが、自宅は立派な実物資産です。

 

このように不動産という実物資産を保有している人は、どちらかというと金融資産を中心にした資産形成を進めるべきでしょう。

 

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本連載は、安藤義人氏の著書『モンゴルがいま熱い! モンゴル不動産投資をおススメするこれだけの理由』(WAC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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