(※写真はイメージです/PIXTA)

日本の富裕層が海外移住しようとしたとき、真っ先に思いつく国はシンガポールでしょう。人気のエリアや実際の家賃について、シンガポール在住30年以上の東京不動産(Tokio Property Services)の高野社長にお話をうかがいました。※本記事は、OWL Investmentsのマネージング・ディレクターの小峰孝史弁護士が監修、OWL Investmentsが執筆・編集したものです。

日本人が暮らすには、シンガポールは「かなり便利」

小峰:シンガポール全体の地理を教えてください。

 

高野:シンガポールは、東京23区や淡路島とだいたい同じくらいの面積の非常に狭い都市で、島全体が平地です。そのため、シンガポール全体に住民が住んでいます。

 

小峰:「日本人にとって便利なエリア」はあるのでしょうか?

 

高野:日本人学校は、シンガポールの東部と西部に1校ずつあります。そのため、日本人学校に通うために便利なエリアというのは、とくにありません。

 

小峰:それはいいですね。

 

高野:またここ数年、ドンキホーテが進出して「DON DON DONKI」という店を運営しています。シンガポールだけで16店舗もあり、日本の食品全般(野菜・果物、肉・魚、総菜、菓子など)を扱っています。シンガポール在住日本人の多くがDON DON DONKIでよく買い物をしています。どこに住んでも、買い物には困りません。

利便性が高いのは、中心部の「オーチャード通り」エリア

小峰:なかでも便利なエリアはどこでしょうか?

 

高野:シンガポールで一番の繁華街であるオーチャード通り周辺でしょう。いわば、東京の都心5区(港区、千代田区、中央区、渋谷区、新宿区)、なかでも、麻布・広尾・六本木のイメージです。買い物に便利なだけではなく、日本の中学・高校・大学に進学するための塾がこの辺りにあります。塾の授業は22時ぐらいまでと、かなり遅くなることもあるので、お子さんが塾に通うご家庭は、このエリアを選ばれるケースが多いです。

 

小峰:このエリアの家賃はいくら位でしょう?

 

高野:リバーバレーなどオーチャード周辺まで含めると、2ベッドルームのコンドミニアムを借りる場合、築30年位の古い物件なら5,000シンガポールドル(約60万円)くらいからあります。しかし、築浅の物件だと、7,000シンガポールドル(約84万円)くらいからでしょう。ちなみに、オーチャード通り周辺の物件に限らず、たいていのコンドミニアムには、スイミングプールとスポーツジムがついています。敷地の広いコンドミニアムには、テニスコートがついているものもあります。

 

提供:Tokio Property Services 筆者が赤・青・緑の囲みを加筆。緑の囲みがオーチャード通り周辺、青い囲みがノヴェナ周辺、赤い囲みがタンジョンパガー周辺
[図表]シンガポールの地図 提供:Tokio Property Services
筆者が赤・青・緑の囲みを加筆。緑の囲みがオーチャード通り周辺、青い囲みがノヴェナ周辺、赤い囲みがタンジョンパガー周辺
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