「なぜ亡き息子のお嫁さんに全財産を!?」
ところが、葬儀のあと、驚くことが判明しました。
「叔母は遺言書を残していたのです」
遺言書の内容は〈全財産を息子の嫁に相続させる〉というものでした。
「思わず〈なにかの間違いでは?〉って叫んでしまいました」
「遺言書には〈息子亡きあとも尽くしてくれた陽子さん(お嫁さんの名前)に感謝します〉とありました。私も妹も、それを知ってあっけに取られてしまって…」
鈴木さんは悔しそうに唇をかみます。
「あんなに跡取りにこだわっていたのに、血縁もない、子どももいない、亡くなった息子の奥さんが遺産を相続するんですよ? 私も妹も、叔母といとこの奥さんに交流があったことすら知りませんでした」
「大事にしてきた財産を、どうしてよその家系に継がせるようなことをするのか。サッパリ理解できないし、納得できません…」
しかし、甥姪には「遺留分」がありません。そのため、遺言書が準備されていた以上、叔母の遺産はすべて遺言書通り亡き長男の嫁が相続することになり、鈴木さん姉妹はどんなにジタバタしたところで、叔母の遺産は相続することができないのです。
「理不尽だと思いますが、法律ですから…。ここはあきらめるしかありませんよね」
相続の結末が、気持ちに沿うものとならないケースは少なくありません。ご自身の相続において、鈴木さんのような思いをしている方もいるのではないでしょうか。
[参考資料]
法テラス「遺留分とは何ですか。」
税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【12/10開催】
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
―税務調査を録音することはできるか?
【12/10開催】
不動産「売買」と何が決定的に違うのか?
相続・事業承継対策の新常識「不動産M&A」とは
【12/11開催】
家賃収入はどうなる?節目を迎える不動産投資
“金利上昇局面”におけるアパートローンに
ついて元メガバンカー×不動産鑑定士が徹底検討
【12/12開催】
<富裕層のファミリーガバナンス>
相続対策としての財産管理と遺言書作成
【12/17開催】
中国経済×米中対立×台湾有事は何処へ
―「投資先としての中国」を改めて考える
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】