(※写真はイメージです/PIXTA)

近年では、さまざまな家庭の形が増えています。ある40代の女性は、夫のがん発覚で家族が慌てふためくなか、社会人1年目の長女から相続に関する驚きの発言を聞き、言葉を失います。実情を見ていきます。

夫の病気で判明した、長女のホンネ

ところが、長女が社会人1年目になったとき、転機が訪れます。山田さんの夫ががんの宣告を受けたのです。

 

「会社の検診で再検査の通知があり、軽い気持ちで受診したら、がんでした。とはいえ、そこまで深刻なものではなく、通院しながら治療を受けていたのです」

 

社会人となってひとり暮らしをしている長女も、父親を心配して実家に戻り、家族でひと時一緒に過ごしていました。

 

「夫と下の娘がそれぞれ自室に引き取り、長女と2人きりになったタイミングがあったのです。そうしたら、長女がビックリするようなことを言い出して…」

 

「〈パパが死んでも、妹は遺産を相続しないよね? 渡さないよね?〉というのです。〈お母さんとは血がつながってるから、お母さんの財産が妹に行くのは納得できるけど〉と…。思わず絶句しました」

「2人は同等に扱うつもりです」「きょうだいはむずかしい…」

山田さん夫婦は、姪っ子を引き取ったときに養子縁組をしていました。

 

「〈陽子ちゃん(妹)は、養子縁組をしているから、パパとママの子どもで、あなたと同じ立場なのよ〉って説明しました」

 

すると、長女はボロボロ泣きはじめてしました。

 

「〈妹のために、私はいろいろなことをがまんさせられてきた〉というのです。確かに、希望の大学は、ひとり暮らしさせる余裕がなくあきらめてもらいました。習い事も、上の子だけ自由にやらせるわけにはいきませんから、ガマンさせたこともあります」

 

「夫はそこまで高給取りではありませんし、私も下の子を引き取ってからはパートしかしていません。でも、一般的な生活レベルだと思います。子どもにがまんさせるにしても、どこの家でもあることではないでしょうか…」

 

山田さんは、遺産相続は姉妹同等にするつもりであり、今回の長女の発言は、自分の胸に一生しまっておくといいます。

 

「子どもは2人とも本当にかわいいです。それが本音です。でも、子どもたちの側から見たら…。むずかしいですね…」

 

もしかしたら、どこの家庭にも、このような「納得できない」思いが、ひそかに積み重なっているのかもしれません。

 

 

[参考資料]

法テラス「養子の相続分は、実子の相続分とは異なるのですか。」

法テラス「法定相続人とは何ですか。」

 

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