「会社の呪縛」から意識的に離脱する
組織の中で長らく働いていると別の意味で「組織の呪縛」にもとらわれます。出向時代の経験ですが、その業種団体には、加盟会員会社から私と同じような立場で派遣された出向者が複数おり、会社の枠を超えて産業横断的課題に取り組んでいました。団体では、複数の各種委員会が設置され、定期的に会員会社の役員が参加します。
自分の所属する会社の役員が自分の担当委員会に参加となると大変です。社内では、役員というとやはり〝雲上人〟です。社内にいたときには、話をする場合でも秘書を通じてアポイントを取り、説明する際には事前に課長、部長のブリーフィングというプロセスを経てようやく説明となります。
団体に出向しているときも気持ちは同じです。やはり対応に粗相がないように気を使いますし、緊張もします。ところがこれが他社の役員となるとまったく利害関係はありませんので、言葉は悪いですが、〝ただのおじさん〟です。緊張もしませんし、自分の評価・昇格にも何ら権限を有していませんので、気を遣う必要もありません。
こうした対応は他社の出向者も同様でした。〝雲上人〟である役員が来社される際には、入り口で受け入れ応対し、事前説明などもしていました。こうした姿を見て(実は自分もそのように対応しているのですが)少々こっけいな感じがしたのも事実です。
やはり、長年会社に勤めていると組織の序列に縛られて同じ人でも見え方が変わってくるのです。自宅の近所にも毎朝社用車が迎えにきているお宅があります。おそらくどこかの会社の役員の方だと思います。ご近所さんですので私は何も感じませんが、同じ会社の人間だったら、朝から気を遣うところでしょう。
サラリーマンは自然にこうした組織の論理・序列に従って会社生活を送っています。周囲から見ると「そんなパワハラ上司は異常。普通じゃないよ」「今どきそんな昭和な職場なんてないよ」と思うことがあっても本人は組織の呪縛にとらわれ、その異常さに気づくことができません。ある意味〝マインドコントロール〟されています。
こうした〝マインドコントロール〟から抜けるためには、やはり意識的に外の世界に触れることが重要です。兼業・副業を始めてみる、外部の勉強会に参加してみる等、できることはあります。「会社を辞めたい」という思いをきっかけに外界とのコンタクトを意識した行動もセカンドキャリアに向けた準備として極めて重要です。
木村 勝
行政書士
リスタートサポート木村勝事務所 代表
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
注目のセミナー情報
【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』
【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!
【事業投資】11月28日(木)開催
故障・老朽化・発電効率低下…放置している太陽光発電所をどうする!?
オムロンの手厚いサポート&最新機種の導入《投資利回り10%》継続を実現!
最後まで取りつくす《残FIT期間》収益最大化計画
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】