収益性と資産性をいかに両立するのか
ここまでお話ししてきたことを、別の形で表したものが[図表2]です。
先ほどもお伝えしたように、ブランド立地の物件には高い資産性がありますが、その分、十分なランニング収益は期待できません。
その一方で、地方都市の木造アパートは、購入価格に対する賃料の収益性(利回り)は高くても、建物の質や耐久性、将来的な値下がりリスクなどの観点から資産性が低いと言わざるを得ません。
つまり、収益性と資産性とは相反する指標であり、すべての投資物件は理論上、[図表2]のグラフにおいて、直線上に分布されることになります。そして、グラフ上のどこに位置する物件を選ぶのかは、不動産投資に求めるもの次第。その人がどのような哲学を持っているかによって異なります。
私たちがお勧めする「中古・郊外・RC」の物件は、[図表2]のグラフのちょうど真ん中に位置しています。「一定レベルの利回りを出しつつ、将来的に値下がりするリスクも高くない」という資産性と収益性の双方のバランスの中央に位置しています。
さらに「中古・郊外・RCの一棟マンション」は、「買いにくいためにリーズナブルである」との特徴があります。
その理由は、バブル期の物件は融資を受けるのが難しいからです。高い与信力を持つ新富裕層こそが、資産性と収益性のバランスの直線を越えたメリットを享受できる数少ないプレーヤーなのです。
杉山 浩一
株式会社プラン・ドゥ 代表取締役