マレーシアの住み心地について、現地のプロにインタビュー
筆者は弁護士として、主に日本企業や日本の富裕層向けに、日本の税法等の法令を踏まえつつ香港の税制上のメリットを生かすよう、アドバイスを提供する業務を行っており、その一環として、節税を目的としたタイやマレーシアへの移住をサポートしています。
以前、フリーランスで働く人がマレーシアへの移住で「税金ゼロ」を実現する方法を紹介したところ(『フリーランスの最新節税スキーム…「マレーシア移住」で実現する、驚愕の〈税金ゼロ生活〉【国際弁護士が指南】』参照)、「そのような節税スキームが該当するのは、年間で1億円以上稼げるごく一部の人だけではないか?」とのコメントがありました。
マレーシアへの移住はハードルが高いと思われてしまったようですが、実際にはそのようなことはありません。マレーシアは日本人にとって暮らしやすい環境が整備されているほか、家賃価格も手ごろです。
今回は、現地に暮らす日本人に不動産物件を紹介している日系不動産会社の担当者から、現地の日本人の生活実態から現地の不動産事情についてお話を伺いました。回答してくれたのは、マレーシアの日系不動産会社、エリッツインターナショナルのマネージングディレクター、好井有一郎氏です。
子どものいる家族は、高級住宅街の「モントキアラ」がお勧め
小峰:クアラルンプールで日本人が多く住んでいるエリアはどこでしょうか?
好井:まず1つ目は、郊外の高級住宅地であるモントキアラ、そして2つ目は、クアラルンプールの都心部です。日本人はこのどちらかに住んでいる方がほとんどです。
小峰:モントキアラは、どのような場所にあるのでしょうか?
好井:モントキアラは、都心から約15km離れた高級住宅地です。東京駅から自由が丘や田園調布ほどの距離、と考えていただければいいでしょう。日本人も多く使うスーパーマーケットや日本料理店があり、日本人には便利なエリアです。インターナショナルスクールや、日本人向けの塾や習い事も揃っています。
小峰:それは家族連れにも暮らしやすそうですね。
好井:日本語だけでも生活できますので、お子さんと一緒にクアラルンプールへ来る方にとって、モントキアラがベストな選択肢になるでしょう。
小峰:高級住宅地でなんでも揃っているなら、完璧ですね!
好井:残念ながら、お酒を飲みに行ったり、ショッピングを楽しんだりするには、少し物足りないかもしれません。
小峰:都心に出て楽しめばいいのでしょうが、地下鉄やモノレールが通っていないから、都心に出るのは少し不便ですね。
好井:道が空いていれば、都心まで車で20分程度ですが、混むと1時間くらいかかってしまいます。運賃が安い地下鉄やモノレールがあると、低所得層が流入するため、あえて作らないともいわれています。
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