年収が高くても、「購入」はできなかったワケ
「今住んでいる分譲賃貸の部屋、オーナーが売りに出すというので“買わないか?”という話はあったんです。聞いてみると、月々の支払いも、今払っている額より安い。
毎月30万円近くを家賃で捨てているんだなと改めて感じて、フルローンで購入を検討したのですが、頭金はいらなくても、初期に必要な金額って結構かかるんですね。貯金はあまりなかったし、融資担当から“もう少し余裕を持ったほうがいい”と諭され、諦めました」(東京都/38歳/会社員)
同じ「タワマンに住む」のならば、賃貸よりも分譲のほうがいいのでしょうか。
「振り返ってみると、タワマンに住みはじめた当時はフリーランスだったので、年収は高かったけど、“購入”するのは無理だったんですよね。住めるだけで、うれしかったものです。審査が通ったときは喜びましたから。
しかも分譲賃貸だと、普通の賃貸では使えない共用施設が、購入したオーナーと同様に使えるんですよ。その分、割高ですが、分譲賃貸って仕組みのおかげで、タワマン生活を満喫できています。
ですから、どちらがいいかというのは一概には言えません。賃貸は損得でいうと損かもしれませんが、そもそも住めないはずの部屋に住めたという意味では、得した気分でもあります」
買えるならば、今の部屋を欲しいと思うのでしょうか。
「購入するならば、別のタワマンがいいですね。最初は“タワマン”ってだけで価値を感じていましたけど、住んでみると、やはり違いが見えてきます。共用施設とか、交通の利便性とか、諸々。周辺のタワマンを、休日に内覧で回ってみたこともあります。住んでみて、比較してみて、“ここは良さそう”とか、“ここなら今のほうがいい”とか、ありますね。実際、他のタワマンは価格が下がってるところもあるけど、“良さそうだ”と思ったタワマンはむしろ上がってるんです。余計に“欲しいな”と思いますよ」
タワマン以外の選択肢はないのでしょうか。