家族経営のメリットとデメリット
同族経営、家族経営(ファミリービジネス)、オーナー系企業、ファミリー企業など呼び方はさまざまですが、親族が支配や経営の手綱を握る企業のことです。Googleで検索してみましょう。…【家族経営 頭おかしい】【同族経営 やばい】【同族経営 末路】となんとも評判がよろしくありません。しかしながら日本の企業のうち99%以上は中小企業です。そして、小規模事業者の約90%以上が親族内承継なのです。つまり、同族経営は当たり前。
これだけ親族経営が多いのには、理由があります。親族経営のメリットを見てみましょう。
【親族経営のメリット】
1.強いリーダーシップ、トップダウン方式による意思決定の速さ
2.経営理念やビジョン、目的が共有しやすい
3.結束力
4.外部の株主の顔色を気にする必要がない、社長の任期が5年に限定されない、そのためやりたいことができる
5.節税メリット
どれも、やりたいことがある起業家にとっては素晴らしいメリットです。一方で、デメリットもあります。
【親族経営のデメリット】
1.独裁的なワンマン経営になる可能性
2.身内の優遇などガバナンスやコンプライアンスが弱くなる可能性
3.同族間の争いが起こると、会社の存続に関わる大きな問題になることもある
4.能力不足の親族が役員になることがある
5.お金や人材の私物化
今回の事例は主に3.のデメリットが顕在化し悪化したパターンです。デメリットへの対策としてまず考えられるのは、会社の規模が大きくなるにつれ、親族以外の優秀な人材を育成したり採用したりすることでしょう。
乗っ取りに遭う中小企業は少なくない
しかしながら不適切な人物を採用してしまうと、会社に多大な悪影響や損害をもたらすことがあります。一般的にイメージしやすいのは、バイトテロのSNS投稿、会社のお金や物品の着服、機密情報漏洩、パワハラやセクハラによる職場環境の悪化などでしょうか。これらは大企業であっても、被害に遭う可能性があります。
ところが今回のように、経営権自体を狙う輩によるいわば乗っ取りのような被害は、小規模事業特有と言って良いでしょう。そんなことがあるのかと驚かれたかもしれませんが、たとえば地元の人々に愛されてきた老舗の喫茶店、人気のヨガやエクササイズ教室、腕のいい職人がいる工場などは、不埒な輩が狙っていることが少なくありません。
また乗っ取りとまでいかなくても、金銭問題、不祥事、経歴詐称と業務能力の欠落などによる経営へのダメージは、中小規模事業者であれば大企業の比ではありません。場合によっては、間違った人物を採用することで会社が潰れてしまうリスクもなきにしもあらず。
実子のK美さんとの確執によりボロボロになった会社。社長に再任され、再起を図るK氏は、経営陣メンバーや要職を育てるため相当数を採用することにしました。「もう失敗したくない。慎重に採用を進めたい。」という決意のもと、社長自らが採用に携わるのみならず、前職を含めた経歴チェック、反社データベース、破産歴や犯罪歴の確認、SNSチェックなどを含む採用前調査を導入したのです。
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