大企業へ就職も、2年で退職。非正規雇用へ…
転職や独立希望者向けのサイトやコンサルタント企業が盛んとなり、せっかく有名企業に正社員として就職できても、新たな道を求めて転職したり独立したりする人が増えています。なかには、若者が自由を求めて自らの考えで、あえて非正規雇用者として働くケースも。
今回は、慶應大学卒という高い学歴を持ちながらも、あえて非正規という働き方を選択している25歳の女性(斉藤彩さん:仮名)に、働き方やお金に対する価値観についてお話を伺いました。
慶應大学を卒業後、一度は総合職として大手企業へ入社した斉藤さんは、それまでの立場を手放し、2年で退社しています。
Q なぜ2年で辞めたのですか?
正社員として働いていたころは、毎日残業で家に帰るとだいたい21時~22時。疲れ果てて、コンビニで買ったご飯を食べて、お風呂に入ったらあとは寝るだけ、そんな生活が続きました。
土日も次の週のタスクや取引先からの連絡を気にして、だんだん外に出るのも億劫になってきて……ひどいと1日中寝て終わってしまう。自分の時間がまったく持てないような日々のなかで、いくら大企業でも「私はこの仕事でキャリアを積んでいけるのだろうか?」と考えるようになりました。
上司の様子をみたり、先輩からの話を聞いたりして、将来はこのくらいの仕事量でこのくらいの給料か、となんとなくの見通しがついたことも、自分の価値観とのギャップから、企業という枠の中で働くことに違和感を覚えました。
組織に対して後ろ向きな考え方しかできなくなり、だんだんと体調も悪くなってきて、勤め続けることはできない状態となったんです。
Q ご両親は反対しませんでしたか?
以前は会社の社宅に住んでいたのですが、ときどき食料品などを持ってきてくれて私の様子を見ていた母親は理解してくれました。「辞めるなんてもったいない」とは言われました。内定をもらったことを報告したときは本当に喜んでくれたので、母がそう思うのも当然だとは思いましたが。
父親は「2年で耐えられないようなら、この先なにをやっても続けられない」と怒っていましたが、結局、母があいだに入って説得してくれました。
体調が戻るまでは定時で帰宅できるアルバイトで仕事をしながら就職活動をして、きちんと正社員として就職することを約束させられましたが、なんとか辞めることを納得してもらいました。
Q 現在はどのように暮らしていますか?
ある有名企業の非正規雇用者として働いています。当然、収入も大幅に下がって現在の年収は200万円ほど。社宅を出てからは実家に戻って、両親と暮らしています。
非正規として働いている時間以外は、SNSの副業を始めました。私、SNSがとても好きなんです。
投稿を見ることも好きですが……。大学生のころに、知り合いの美容院のお店の様子や、カット後のお客さんの髪型をお店のインスタにあげたら、お客さんが増えたんです。店長がとても喜んでくれて、すごく嬉しかった。ちょっとした成功体験っていうんですかね。SNSを好きな人は私以外にもたくさんいて、非常に需要が高いと感じますし、これが仕事にできたらいいなと、思うようになりました。
いまはきちんと定時に帰れますから、ネットでお客さんを集めて、SNSを活かしたお店の紹介などをおこなっています。私にとっては、会社勤めよりもこちらのほうがずっとやりがいを感じられます。ゆくゆくは本業にしていきたいです。
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