苛烈な中学受験の裏側で
子どもの数は減っている、といいますが、そのようななかでも中学受験の世界は苛烈度を増しています。ここ9年間は右肩上がりで受験者数が増加しており、2023年春には5万2,600名の史上最多数の小学生が私立・国立中学校の受験にチャレンジしています。
しかしその一方で、経済的な理由から中学受験を諦めたり、せっかく私立中学に合格しても途中で公立中学に転校したり、高校は公立を選んだり、といった家庭もあるようです。
今回話を聞いた、神奈川県茅ヶ崎市にお住まいの神田さん(仮名)も家計の厳しさから、息子の私立進学を諦めざるをえなかったとのこと。神奈川県東部には難関校がたくさんあり、神田さんもお子さん達の教育に力を入れていたのですが……。

・夫 39歳
・妻 38歳
・長女 私立中学2年生
・長男 小学5年生
世帯年収950万円、共働き
子ども2人を塾に通わせ、準備をスタート
<インタビュー>自分と同じ苦労をさせたくない一心で…
Q:現在のお子さんの状況についてお聞かせください。
A:上の娘は私立中学を受験してなんとか1校合格できましたので、中学2年生になる現在も通学しています。下の子も姉の背中をみて私立中学を目指し、4年生から進学塾に通いました。
ですが、経済的な理由で下の子は私立中学受験を断念し、公立中学に進学させることにしました。いまは上の子だけでもなんとか付属の高校にこのまま入れさせたいと考えています。
Q:なぜ、お子さんを中学受験させようと思ったのですか?
A:充実した教育環境が整っていることや、大学受験に向けて早くから準備ができること、学校独自の指導方針があることなどが理由ですね。
私が大学受験に苦労しましたので、子どもたちにはそんな思いをさせたくなく、早めにしっかり準備させたかったというのもあります。
<FPからのコメント>中学受験の推移
大学受験を見据えて中学受験を選ぶ保護者が増えているようです。中学受験で私立の中高一貫校に入学できれば、高校受験が不要となり、6年という時間をかけて大学への入学準備をすることができます。
さらに、大学付属の中学校であれば大学へはエスカレーター式に進むことも可能となります。そういった点からも中学受験者数は増え続けているようです。
また、公立中高一貫校を受験する小学生も合わせると約6万3,000名を超える人数となり、首都圏の小学生の4.65人に1人が中学を受験していることがわかります[図表1・2]。
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