(※写真はイメージです/PIXTA)

月々の返済額をおさえられるボーナス払いですが、リスクはつきものです。しかし、「資金計画さえしっかりしていれば家族の生活と人生を守ることができる」と、『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)著者の千日太郎氏はいいます。ボーナス減により住宅ローン返済が払えなくなり、八方ふさがりとなってしまった41歳男性の事例をもとに、詳しくみていきましょう。

「オーバーローン」を確認する方法は?

(1)の頭金ほとんど入れずにフルローンで新築住宅を購入した場合、最初のうちはオーバーローンとなっているため、売却すると事例のような状態になる可能性が高いのです。そのため、ある程度頭金を入れることが対策となります。過去にフルローンで購入した人はどれだけオーバーローンとなっているか? 定期的に貸借対照表を作成してチェックすることをお勧めします。

 

出所:『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
[図表1]財産分与を想定した貸借対照表 出所:『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋

 

この事例[図表1]では住宅ローン2,700万円に対してマイホームの市場価値が2,300万円ですので、オーバーローンです。さらに「純資産」がマイナスの債務超過になっているので、オーバーローンを解消して売却することができません。あと100万円+αは貯金を増やさなければ危険だということが分かります。

 

さらに、2年前の購入時から1,000万円近く安くなっていたとのことですが、複数の不動産会社に査定を出すべきだ、とアドバイスしました。同じ不動産会社でも担当者によって査定能力には違いがあり、結構な差が出ることがあります。さらに5社ほど査定に出した結果、最高値と最低値の差は800万円ほどあったそうです。

 

八方ふさがりになると、どうしても視野が狭くなります。もしかしたら最初の業者はご相談者の窮状を見て、即金で安く買い取って転売しようと考えていたのかもしれません。普段から自分の家の相場をある程度把握しておくことで、想定外のピンチに役立つのです。

 

(2)の毎月の返済を軽減するためボーナス払いにしている人は、もしボーナスが出なかったときに返済が滞ってしまう可能性が高い傾向があります。任意売却となった場合を想定して、定期的に貸借対照表を作成してシミュレーションしておくことをお勧めします。

 

出所:『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
[図表2]任意売却を想定した貸借対照表 出所:『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋

 

マイホームの市場価値が住宅ローンを上回っていれば、売却して住宅ローンを完済した後にお金が残ります。「純資産」の金額はマイホームを売却した後に残るお金の総額です。ただし、売却には抵当権を外すための登録免許税や仲介手数料が必要ですので、それらの金額は差し引かれます。

 

(3)の10年で1,000万円の貯金ができなかった、あるいは貯金ができる気がしない人は、定年時の住宅ローン完済が危なくなり、老後破産してしまうリスクが上がります。老後破産のリスクを「視える化」するために、定期的に貸借対照表を作成してシミュレーションすることをお勧めします。

 

出所:『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
[図表3]年に1回は貸借対照表を作り去年と比較する 出所:『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋

 

[図表3]の貸借対照表はオーバーローンになっておらず、債務超過でありません。しかし現役のうちに定年時の住宅ローン残高である1,000万円まで貯蓄できなければ完済できないということが分かります。年に1回のペースで貸借対照表を作り、去年と比較し進捗をチェックしていくことで、計画的に貯蓄する動機付けにもなります。

 

 

千日 太郎

オフィス千日 代表社員

 

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※本連載は、千日太郎氏による著書『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より一部を抜粋・再編集したものです。

住宅破産

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千日 太郎

エムディエヌコーポレーション

日常の家計収支の面では賃貸も住宅ローンも同じです。住宅ローンを滞納すると、住宅を手放さなければならなります。マイホームの使用価値を享受するために所有者が払うリアルな金額は毎月の住宅ローンの返済額です。マイホーム…

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