今回は、運営Airbnbの部屋の「電気代」にまつわるトラブル事例と対処法を見ていきます。※本連載は、Airbnb総合研究会代表、阿部ヨシカズ氏の著書『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』(ソシム)の中から一部を抜粋し、Airbnbを始める際に知っておきたい法律面・契約面のポイントや、想定されるトラブルの解決法などを紹介します。

ドアの張り紙に「外出時には電気を切す」ことを明示

ゲストの長期契約で部屋を貸していたところ、異常に高額の電気代が請求されました。調べてみると、ゲストが滞在中に部屋のエアコンなどをつけっぱなしにして外出していたことがわかりました。

 

海外、特に発展途上国では、電気代は日本に比べてかなり安く設定されていて、エアコンを1日中つけておくのが当たり前の国も少なくありません。

 

宿泊料金の中に光熱費などの諸経費を含めることが基本ですので、ホストの立場からみると、無駄な光熱費がかさむ結果となりました。

 

すぐにできる対応として、節電をお願いする貼り紙を出口のドアとエアコンの近くに設置しました。ゲストは日中外出することが多いので、外出する際に出口ドアの貼り紙が目に入るようにすればいいと考えたのです。

 

貼り紙を設置して以降は、電気代が高騰するという現象は発生しなくなりました。電気を切ることをお願いすれば、ほとんどのゲストがそれに快く従ってくれることがわかりました。

季節ごとに光熱費が変動するなら「宿泊費自体」を変更

また、リスティングには、異常なレベルの光熱費がかかった場合は、別途費用が発生する可能性を記載しました。どこまでが通常の電気代なのかをゲストに納得してもらうのは難しいので、実際にゲストに負担を求めるのは難しいですが、あくまでも節電を意識してもらうための対応策です。

 

もし季節によって光熱費が大きく変動することが確実であれば、それを宿泊料に反映させて、季節ごとに基本宿泊料を変更する方法もあります。

 

いずれの対応策を採用するにしても、ゲストに気持ちよく部屋を借りてもらえるような配慮や心遣いは忘れないようにしましょう。

 

【図表】 トラブル回避のポイント

本連載は、2016年1月12日刊行の書籍『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

阿部 ヨシカズ

ソシム

Airbnb(エアビーアンドビー)は主に海外からの旅行客に対し民泊の仲介を行うサービスで、日本でも急速に利用者を伸ばしています。 本書では、Airbnbしくみと現状の使われ方、副業としての可能性などのほか、旅館業法などの法…

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