今回は、Airbnbのゲストの「チェックアウト遅延」への対処法について見ていきます。※本連載は、Airbnb総合研究会代表、阿部ヨシカズ氏の著書『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』(ソシム)の中から一部を抜粋し、Airbnbを始める際に知っておきたい法律面・契約面のポイントや、想定されるトラブルの解決法などを紹介します。

チェックアウト直後に清掃業者を予約していたが・・・

あるゲストから、チェックアウト予定の当日になって、もう1泊延泊したいという申し出がありました。その日は、たまたま次のゲストの予約が入っていたために延泊には応じられない旨を伝えて了解してもらいました。しかし、そのやりとりのためにチェックアウトの時間が遅くなりました。

 

チェックアウト予定時間のすぐ後に、清掃業者に来てもらって清掃を行う予定でしたが、そのゲストのチェックアウトが遅れたために、手配していた清掃業者が部屋に入れず、キャンセルとなってしまいました。

 

そこで、急遽、別の清掃業者を手配して、なんとか次のゲストがチェックインするまでに清掃を終えることができました。もし、別の清掃業者が手配できていなければ、次のゲストは汚れたままの部屋を使うことになり、クレームにつながった可能性もあったと思われます。

余裕を持ったスケジューリングでトラブルを回避

ゲストには、もし延泊を希望する場合は、事前に申し出が必要であることを徹底するのが基本です。今回のケースのように、すぐに別のゲストの予約が入っていて、早くから延泊が不可能ということが判明していれば、延泊には応じられない旨を伝えておくといいでしょう。

 

延泊の申し出以外にも、チェックアウトの時間を少し延ばして欲しい、というリクエストも想定されます。その日に次のゲストの予定が入っていない場合は、さほど問題になりませんが、今回のトラブルのように、当日、次のゲストがチェックインすることになっていると、清掃の時間を確保できない恐れがあります。チェックインとチェックアウトの間を広めに取っておくのも一つの対処法です。

 

もし、前のゲストのチェックアウトが事情により遅くなり、清掃の時間が確保できなかった場合は、次のゲストに真摯に説明して理解をしてもらえるよう努力しましょう。どういう理由であれ、清掃された部屋にチェックインするという当然の権利が損なわれた以上、ゲストに対して別のサービスで償うのは当然ですが、まずは誠意を見せることが重要です。

 

真摯に事情を説明して謝罪をすれば、クレームには発展しないでしょう。ただし、レビューに書かれてしまうことを覚悟しておく必要はあります。

 

【図表 トラブル回避のポイント

本連載は、2016年1月12日刊行の書籍『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

阿部 ヨシカズ

ソシム

Airbnb(エアビーアンドビー)は主に海外からの旅行客に対し民泊の仲介を行うサービスで、日本でも急速に利用者を伸ばしています。 本書では、Airbnbしくみと現状の使われ方、副業としての可能性などのほか、旅館業法などの法…

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