(※写真はイメージです/PIXTA)

新NISAは中長期で運用するのが基本ですが、ときには売却・利益確定を検討したほうがよいタイミングがあります。場合によっては、何もしないことで損失が拡大してしまうリスクもあるため注意が必要です。本記事では『新NISAはほったらかしが9割』(双葉社)から著者の長田氏が、新NISAの売却・利益確定に関するポイントを詳しく解説します。

値上がり株の“利確タイミング”は?

新NISAで個別株投資をする場合には中長期保有が基本となりますが、その中でも利益確定が必要なタイミングがあります。

 

それは「業績と比べて株価が著しく上昇したとき」です。

 

何らかの好材料が出る、テーマとして物色されるなど、株価が急騰した場面では利益確定売りを考えるタイミングです。

 

“好材料株”や“テーマ株”として市場の注目を集めだすと一気に株価が急上昇することがありますが、こうした場面に出会ったときは要注意です。短期的な投機家の資金が大量に入ってくるため実力以上に株価が上がるケースがあるのです。「このままどこまでも上がりそう」という“錯覚”を感じたら、脳内にアラートを鳴らしてください。

 

短期的な材料で跳ね上がった株は、ブームが終われば下がります。ブームが去った株は高値から半値になることも珍しくありません。いくら中長期で目をつけた有望株であろうと、こうした値上がり局面では売ったほうがいいでしょう。

 

その場合、もちろん一括で売却して利益を確定するのもいいのですが、一括で売却せずに、様子を見ながら分割で売っていくのもいいでしょう。これは“売り上がり”という手法ですが、一部で利益を確定しながらさらに値上がりも狙えます。

 

逆に値上がりが止まって下落し始めたとしても、すでに一部は利益を確定しているのでいつでも売ることができます。

 

この“利益を確定している”という状態にいることで、メンタルが落ち着いて冷静な判断ができるのです。

 

小型株であればあるほど値動きは激しくなります。保有銘柄がいきなり急騰を始めたら、そのネタ(テーマや材料)の賞味期限を考慮して、少しづつ売却していきましょう。たいていのケースでは、あとで割安で買い戻せるパターンが多いものです。

 

有望な銘柄であれば、いったん売却した後でも非課税枠があれば(あるいは復活したら)買い戻せばいいのです。

 

中長期投資が基本の新NISAでも、短期的に株価が急上昇した場合には“利益確定の売却”を頭に入れておいてください。

 

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