役職定年目前の中高年男性がやっておくべき、3つのこと
これまで一生懸命会社に尽くしてきたのに、役職定年で権限も年収も失ってしまう。さらに、更年期障害という健康課題も控えている。まだまだ働き盛りの中高年男性が、役職定年にも、健康課題にもしなやかに対応できるようにするには、どうすればいいのでしょうか。
私は、役職定年が見えてきた中高年男性こそヘルスリテラシーを高める行動をしてほしいと考えています。私が考えるヘルスリテラシーとは、この3つです。
① 正しい医学情報にアクセスすること
② 正しく解釈し理解すること
③ 他者に伝えることができること
まず、「①正しい医学情報にアクセスする力」をつけることです。現代はインターネットでたくさんの情報が溢れていますので、アクセスすること自体はすぐできるでしょう。
しかし、たくさん情報がありすぎるので、その情報が正しいのかを判断することが必要です。それが「②正しく解釈し理解すること」です。
正しく解釈し理解する力を身につけるには、自分で本を読む、セミナーなどで学ぶなどといった方法が考えられます。つまり医学情報を解釈し理解できるようになるには、自発的に好奇心をもって学ぶことが求められるのです。
最後に私が重要だと思っているのが「③他者に伝えることができること」です。知識はインプットするだけでなく、人に伝えることで初めて理解が深まり、自分のものになります。
ヘルスリテラシーとマネーリテラシーが深くつながる中高年
これらヘルスリテラシーを高める行動を、個々人の意欲にまかせていては、なかなか難しいでしょう。中高年男性のヘルスリテラシーを高めるには、企業の支援が有効です。
たとえば、従業員に分かりやすい健康情報を発信したり、健康維持のためのセミナーを開催する、専門家への相談窓口を設置するなどです。これらの環境を整えることで、従業員の皆さんの健康に対する意識が変わる一助になるのではないでしょうか。
また、私としてはヘルスリテラシーとマネーリテラシーは深くつながっている、という発信も積極的にしていきたいと思います。
ヘルスリテラシーが低いと、定年まで健康にいきいきと働き続けることはより困難になり、場合によっては望まない休職や退職に追い込まれかねません。
具体的には、企業に定年後再雇用の制度があったとしても、従業員の健康面に不安があれば、若いころのように毎日働き続けることは難しいでしょう。それは、従業員が働く場を失い、収入が減少することに直結します。
健康を疎かにすることが将来の収入を減らすと従業員自身が気づけば、ヘルスリテラシーを高めるモチベーションとなるのではないでしょうか。
従業員の健康課題に企業として取り組むことは、社内だけのメリットに留まりません。
日本企業の多くが全社的にヘルスリテラシーの向上に取り組めば、社会全体の生産性が上がることは明らかでしょう。
吉田 健一
産業医/精神科医
株式会社フェアワーク
代表取締役会⻑
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