いきなり社長面接→一発内定に即答は〈NG〉…転職後の「こんなはずでは」を避けるための対策は?【エグゼクティブ転職のプロが解説】

いきなり社長面接→一発内定に即答は〈NG〉…転職後の「こんなはずでは」を避けるための対策は?【エグゼクティブ転職のプロが解説】
(写真はイメージです/PIXTA)

転職活動を行うエグゼクティブ層にとって、一次面接での一発内定や高待遇のオファーは、喜んで受け入れたくなるものかもしれません。ところが、入社後に思わぬトラブルに巻き込まれ、後悔するケースが多いのも事実。本稿では株式会社経営者JPの代表取締役・CEOの井上和幸氏が、入社後の「こんなはずでは」を避けるための対策について詳しく解説します。

「特別待遇年収」提示の落とし穴

「Bさんにはぜひご入社いただきたいので、今回、特別に●●万円の年収を提示させていただきます」

 

中堅中小やベンチャー企業への転職で、前職の条件に合わせるなど、受け入れ先企業が努力してくれるケースもままあります。その分、その会社の本来の給与テーブルや規定からは外れたオファーになる場合も少なくありません。

 

特別待遇の年収提示。非常にありがたい話ではあるものの、こうしたオファーを受けて入社する際にも、気をつけるべきことがあります。

 

不思議なもので、ほかの社員平均よりも高給で入社すればするほど、とくに上記のような特別待遇を受けての入社であればあるほど、なぜか「あの人、年収▲▲万円らしいよ」の噂が出回るものです。

 

加えて、「前職ではパワハラ上司だったらしい」「かつて、どこどこで問題を起こしたことがあるって」など、経歴についても無用な噂やあらぬ風評が立ったりします。

 

そこまでひどいことは少ないにしても、いずれにしても周囲が「それだけ高年収なのだから、お手並み拝見」といったモードになっている環境に飛び込んでいくことになる可能性は少なくありません。

 

厚遇そのものが悪いわけではありませんが、既存社員とあまりにかけ離れた提示を受けての入社は、あまりお互いのためにはならないケースが多いのも事実です。

 

ここは冷静に入社前の最終判断をしたいところです。

 

その特別オファーを受けても、入社後、十分にそれ以上の成果貢献ができることが確認できている(入社先にない重要な機能やノウハウをあなたが持っており、それを持ち込むことで事業が大きく伸びることが明確である)ケースや、「お手並み拝見」という社員たちからの疑い半分の視線を、粘り強くひっくり返していく関係構築への情熱と自信がある場合は、会社からの特別待遇をしっかり受け止め、それに値する働きで新天地に恩返しをすればいいでしょう。

 

しかし、そうしたノウハウや情熱がなく、ただ前職給与水準との兼ね合いで特例待遇給を受け入れて入社していくなら、入社後のタフな職場環境をしっかり覚悟しなければなりません。

 

その覚悟が持てないようなら、本件についてはお互いの相場が合わなかったと思って辞退を検討してみるといいでしょう。

 

実はもう1つ、自身が入社先の企業の給与テーブルに合わせるという選択肢もありますが(そしてこれが本来、中長期的観点で会社と良好な関係性を築くにはもっとも望ましい選択肢ですが)、いうまでもなく、年収ダウンを受け入れるのは容易ではありません。

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