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内気な性格、それでも自分から挨拶して気づいた「意外なこと」
女将に心を開けるようになったからか、三沢さんにも変化の兆しが出てきました。同僚の多くは50代以上の地元の人たちで、最初は話しかけるのにも気おくれがしていました。しかし、勇気を出して自分から話しかけなければ、相手から話しかけてはくれません。三沢さんは「思い切って自分から挨拶し、仕事の相談をするようにした」そうです。
自分から話しかけてみると、周りの同僚の人は意外なほど優しく接してくれました。わからない仕事も細かいところまで親切に教えてくれました。「自分にも少しはできる」。周囲の人とのコミュニケーションに自信が出てきた三沢さんは、旅館を訪れてくれたお客様にも、できる限り自分から話しかけ、仲良くなれるように努力するようになったと言います。
リゾートバイト時には神奈川県・芦ノ湖、小田原のほか、静岡県の城ヶ崎海岸などにも行って楽しみました。こうした旅も良い思い出ですが、三沢さんにとってリゾートバイトの最も貴重な体験は「初めて会う、年齢層が違う周囲の人たちと仲良くなり、お互いに心を開いて話せるようになったこと」だと言います。
出来上がったコミュニティに入っていくことは誰にとっても容易ではありませんが、三沢さんは内気な自分の心を克服し、少しずつ自分のペースでできるようになったのです。
夢は海外に留学、ワーキングホリデー活用も
三沢さんは「リゾートバイトでたくさんの人と関わったおかげで、少しだけ自信を持てるようになり、自分の意思を相手に伝えられるようになった」と話します。もう一つ、リゾートバイトで気づいたことは、予想以上に外国人観光客が多いことでした。「英語を話せるようになったら、日本人だけでなく、外国人とも、もっとコミュニケーションを取れるようになる」と痛感したそうです。
今の夢は、海外に留学またはワーキングホリデーで行き、英語を取得することです。将来的な年金受給などの課題もありますが、まずは「自分を変えたい」「自信をもって働きたい」と話します。これまでの仕事で周囲の信頼を得られ始めたものの、「今もまだ自信があるわけではない」と謙虚な三沢さん。
しかし実際に取材で話をした私は、少しずつ自分を克服し、力強く歩んでいこうとする彼女が、自分が思っている以上に強く、人から信頼されるようになっているように感じました。
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