(※写真はイメージです/PIXTA)

いくら仲の良い親子であっても、「お金」が絡むとトラブルに発展するケースは少なくありません。夫婦2人で悠々自適な老後生活を送っていたA家は、娘の出戻りによって「破産の危機」に陥ってしまったのでした。平穏な老後生活を脅かす“思わぬリスク”とその対応策について、牧野FP事務所の牧野寿和CFPが、具体的な事例をもとに解説します。

爆発した母と号泣する娘…A家の結末は

そこで、夫婦が家計の現状を、筆者が作成した試算表も参考に娘に説明したところ……。

 

娘「お父さんとお母さん、引っ越したいって言ってたよね。この家は私が責任をもって守るから、2人でアパートに引っ越したら!」と言いました。

 

すると、普段は温厚な妻が大激怒!

 

妻「もう限界。孫は可愛いけれど、このまま同居しておくのはあなたにとっても私たちにとっても良くない。悪いけれど、出ていってください」と言い放ったのです。

 

娘が、温厚な母から怒鳴られおどおどしているところに、「引越し費用として50万円渡す。引越し先は探してあるので今すぐにでも出ていっておくれ」と、Aさんが諭すようにいいました。娘はその場で泣き崩れました。

 

実は、夫婦はすでに、自宅から数分のところにアパートを見つけ、娘孫が住むようにAさんが保証人になって借りていたのです。

 

その後、夫婦は筆者の事務所を訪れて、次のように話してくれました。

 

娘は数日後、両親が探したアパートに孫と一緒に引越しました。

 

また地元自治体が運営する「ひとり親家庭就業自立支援センター」に行き、さまざまなひとり親世帯の親や子どもへの支援内容を教えてもらい、安心したのか落ち着いたようです。娘も内心は心細かったのでしょう。そして、勤め先も決めたそうです。

 

この報告をするため、娘から「そっちに行ってもいい」と遠慮がちに連絡があり、娘が夫婦のところにやってきたそうです。

 

そして娘から「子どもは私ひとりで育てる。だけど、私が仕事から帰ってくるのが遅くなる日は子どもの面倒を見てほしい」と頼まれ、夫婦はもちろん毎日でも見るよと快諾しました。

 

また、「今回は迷惑をかけてごめんなさい」と謝り、「50万円は少しずつ返します」とも言ったそうです。

 

妻は「娘に対して、あれほどストレートに声を荒らげることができるとは、自分でもびっくりでした。でも、しっかり伝えられてよかった」と笑顔で話してくれました。

 

 

牧野 寿和

牧野FP事務所合同会社

代表社員

 

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※プライバシー保護の観点から、登場人物の情報を一部変更しています。
※本記事で紹介した介護サービスの手続きの詳細は、自治体ごとに異なるところがあります。

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