外国資本の国内不動産購入の動向(2023年第3四半期)
2023年第3四半期の外国資本による購入額は約5,025億円で、前年同期比+11.0%となった(図表2)。2023年第1四半期から第3四半期までの外国資本による国内不動産の購入額は▲4.3%と、上半期の前年同期比(▲16.2%)から改善した。
用途別購入額(2023年第1四半期から第3四半期の累計)の割合は、物流施設が22.7%(前年同期比+18.0%)、ホテルが25.2%(+13.0%)、商業施設が17.7%(+6.4%)と増加し、オフィスが4.9%(▲32.8%)、賃貸マンションが17.2%(▲13.4%)、開発用地が11.2%(▲7.2%)と減少した。オフィスへの投資が避けられているほか、コロナ禍後に活況となった外国資本による賃貸マンションの取得は一段落したとみられる。
個別の大型取引では、シンガポールのREITメイプルツリー・インダストリアルらがSUMAデータセンターを、シンガポールの投資会社SCキャピタル・パートナーズ、アブダビ投資庁、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントが27軒の国内リゾートホテルポートフォリオ2を取得した。
2ポートフォリオを構成する物件は、ホテル&リゾーツ和歌山串本、ロイヤルホテル大山、アクティブリゾーツ霧島、ロイヤルホテル沖縄残波岬、ロイトン札幌、アクティブリゾーツ裏磐梯、ホテル&リゾーツ南房総、ロイヤルホテル能登、ホテル&リゾーツ京都宮津、ホテル&リゾーツ別府湾、ロイヤルホテル那須、ロイヤルホテル富山砺波、ホテル&リゾーツ伊勢志摩、ホテル&リゾーツ長浜、ホテル&リゾーツ南淡路、アクティブリゾーツ宮城蔵王、ロイヤルホテル八ヶ岳、ロイヤルホテル長野、TheHamanako(ザ浜名湖)、TheKashihara(ザ橿原)、ホテル&リゾーツ和歌山南部、ロイヤルホテル宗像、ホテル&リゾーツ佐賀唐津、SCCPダイワリゾートホテルズ(3棟)である。
世界とアジア太平洋地域の売買動向
2023年第3四半期の世界の不動産取引額は約2,594億ドル(約38兆7,438億円3、前年同期比▲43.8%)と大幅に減少し停滞が続いている。エリア別ではアジア太平洋が約1,445億ドル(約21兆5,849億円、▲33.6%)、南北アメリカが約801億ドル(約11兆9,647億円3、▲52.6%)、欧州・中東・アフリカが約348億ドル(約5兆1,942億円3、▲53.4%)と各エリアとも大幅減少となった(図表3)。
欧米で在宅勤務の普及等でオフィス市況の悪化が続いていることに加え、金利が上昇している国では不動産価格が下落傾向となっており、世界全体の不動産取引額は前年の半分程度にまで落ち込んでいる。一方、アジア太平洋では相対的に減速が緩やかな状態が続いている。
32023年第3四半期末の為替レートをもとに換算した。
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