自分の家より先に、両親の“終の棲家”を探すことに
両親は長年、50年前に借地に建てた店舗兼住居で食堂を営んでいました。しかし年を重ね、体力的にも限界を感じた2人は、昨年廃業。
すると、代替わりした地主からこう言われたそうです。「廃業したんだったら、更地にして返して欲しい」。両親は仕方なく、近所に引っ越し先を探しているところだったのです。
両親が見学に行った“サ高住”とは?
しかし、近辺で80歳近くの夫婦を受け入れてくれる賃貸住宅はないようで、苦戦している様子。それならばと、Aさんは両親と一緒に住宅を探すことにしました。
「賃貸に住めないなら、マンションや戸建てでも……」と思案していたAさんでしたが、3人でドライブ中、前方に「『サ高住』入居者募集中」と書かれた看板を目にしました。
「サ高住ってなんだろう」とAさんがつぶやくと、母が「ああ、こないだ見学に行ってきたところね」と言い、その施設の概要について下記のように説明しました。
<両親が見学に行ったサ高住の特徴>
・部屋の中に段差がないなど、バリアフリー設備が整った賃貸住宅
・「安否確認」と「生活相談」のサービスが受けられる
・主な入居条件は、「60歳以上の高齢者で、自立した生活が送れること」
・(両親が見学した施設では)食事も提供される
・介護が必要になった場合は、訪問介護やデイサービスなど外部の介護保険サービスを受けることができる。また病気になったときは、施設提携先の医療機関による訪問診療や、訪問看護サービスを受けられる※
・ただし入居後、長期入院が必要になったり要介護度が高くなった場合は、転居・退去しなければならない
※ ただし、別途費用負担が発生する
Aさんはひととおり話を聞き、「いまのところ両親ともに介護の必要はなさそうだし、病院にも通院してない。生涯暮らせるんだったら申し込んでもいいんじゃない?」と言いましたが、父は「いやあ、家賃が高くて俺たちには無理だ」と苦笑いです。
このサ高住に入居するには、賃貸住宅の敷金にあたる入居費用が30万円と、毎月の賃料やサービス料、食費、光熱費などが2人あわせて毎月27万円必要なのだそうです。また今後、医療費や介護費用などが別途必要になる可能性があります。
現在の両親の主な収入は、年金のみです。
※1 両親はともに厚生年金に加入したことはない。図中の数字は令和5年度67歳以上の受給額。
※2 父が食堂創業と同時に約50年間積み立てた「小規模企業共済」の共済金800万円も含まれている。
Aさんはその後、有料老人ホームなどほかの高齢者向け施設も調べましたが、最終的には、両親が気に入っているサ高住に入居させたいと思いました。
金銭面のみがネックになっていると考えたAさんは、毎月の費用についてはAさんが10万円援助し、残りを両親が負担することにしました。
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