本記事は、フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社が10月31日に配信したレポートを転載したものです。

〈〈元のレポートはコチラ〉〉

高い人口成長という豪州とインドの共通点

豪州とインドには、人口成長を原動力とした経済発展が期待されるという共通点があります。主要国の2050年までの人口見通しを比較すると、インドでは安定的な人口増加の継続が見込まれる一方、豪州では移民流入を背景にインドを上回る人口の伸びが予想されています(図1)。

 

 

自由貿易協定の締結で深まる豪州とインドの関係

こうした高い人口成長が見込まれる豪州とインドの経済・外交関係は、近年強化される傾向にあります。

 

豪州とインドの関係強化の動きは、コロナ禍の2020年6月に両国が経済連携協定の交渉再開で合意したことがきっかけとなりました(図2)。

 

その後、豪州とインドは2022年4月に「経済協力・貿易協定(ECTA)」と呼ばれる自由貿易協定の早期締結を実現させました。同協定が発効した2022年12月には豪州のインド向け財輸出の85%以上の品目の関税が即時撤廃され、さらに5%の品目の関税が2~6年かけて段階的に撤廃される計画です。

 

近年、豪州の輸出先としてインドの存在感が増しつつあり、2022年にはインドは豪州の輸出相手国として第4位(シェア4.7%)に浮上しました(図3)。インド政府の推定によれば、2022年に発効した自由貿易協定の効果により、豪州とインドの二国間貿易の取引額は今後5年間で約6割増の450億米ドルに拡大することが見込まれています(図4)。

 

 
 
 

インドからの移民が豪州の経済発展を下支え

人の移動の面でも、豪州とインドの交流関係が活性化する兆しがみられます。過去1年間の豪州への外国人短期訪問者数を比較すると、日本や中国などアジア諸国からの訪問者数の回復が遅れる中、インドからの訪問者数はいち早くコロナ前の水準を回復しています(図5)。

 

また、2022年発効の自由貿易協定には、「豪州に留学中のインド人学生は、卒業後に豪州で1年半~4年の就労ビザを取得できるようになる」などの優遇措置が盛り込まれているほか、近年は高度技能を持つインドからの移民流入も拡大しており、豪州の経済発展を支える上でインドからの移民の重要性は今後も高まりそうです(図6)。

 

 
 

 

 

和泉 祐一

フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社

シニア リサーチアナリスト

 

カメハメハ倶楽部セミナー・イベント

 

【11/6開催】
インドネシア「バリ島」で不動産を持つ!

 

【11/6開催】不動産オーナーなら
知っておきたい「輸入高級家具」の世界

 

【11/7開催】オルカン、S&P500…
「新NISA」の最適な投資対象とは
金融資産1億円以上の方だからできる活用法

 

【11/7開催】GAFAM+Nは終わる?
米テクノロジー産業の見通し
2025年に向けた「米国経済・株式市場」
と「米国株」運用術

 

【11/7開催】税負担も軽減!
富裕層だからできる
気軽な「海外プチ移住」の進め方

※いかなる目的であれ、当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。
●当資料は、説明資料としてフランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。
●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。
●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている見解、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。
●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。
●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。
●フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社(金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第417号、加入協会/ 一般社団法人投資信託協会・一般社団法人日本投資顧問業協会・一般社団法人第二種金融商品取引業協会) はフランクリン・リソーシズ・インク傘下の資産運用会社です。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録