為替
ここ2週間の豪ドルの対円レートは、上昇しました。10月31日に日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)のさらなる柔軟化を発表したものの、金融緩和を継続する姿勢が示されたことなどから、豪ドルの対円レートは上昇しました。また、11月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置かれたことや、3日発表の米雇用統計の悪化などから、米金利が低下し、利上げが見込まれていた豪ドルは一段と上昇しました。7日に開催された豪州準備銀行(RBA)の金融政策決定会合では、市場予想通り0.25%の利上げが実施されましたが、声明文では利上げ見通しに関する表現が弱められました。このため利上げ期待が後退し、期間の最後には豪ドルの対円レートはやや下落しました。
金利
ここ2週間の豪州3年国債利回りは、小幅に上昇しました。期間前半は、25日に発表された豪州の7-9月期の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことなどから、11月のRBAの金融政策決定会合で利上げが行われるとの観測が強まり、豪州3年国債利回りは上昇(債券価格は下落)しました。一方、期間後半には、FOMCの結果や米雇用統計の悪化などにより米国国債利回りが低下し、連れて豪州の3年国債利回りは低下しました。このため、期間を通じては、豪州3年国債利回りは小幅な上昇となりました。
(2023年11月9日)
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