(※写真はイメージです/PIXTA)

リスク分散のしやすさから投資初心者向きの資産運用手段といえる「投資信託」。日本株や債券はもちろんのこと、海外の金融商品も購入することが可能です。日本だけに資産を置くという考えは時代遅れである現在、外貨建て投資は非常に有効な手段といえます。本記事では、金融業界25年のキャリアを持つFP田中和紀氏による著書『FPが教える!マネーリテラシーを高める教科書』(ごきげんビジネス出版)から、投資信託と外貨投資の基礎知識について解説します。

円安で有利になる「外貨投資」

次に、外貨投資についてです。債券・株・投資信託などは、日本だけにあるものではなく、外国にもあります。外国の金融商品なども購入して運用できます。それらが上昇して売却すれば、日本の金融商品のように利益を得ることが可能です。

 

注意点としては、外国の金融商品は為替が影響することです。為替が円安となれば、外国商品は値上がりします。円高になれば値下がりします。よって外国への投資は、その金融商品の値上がりが期待できるだけでなく、円安が今後見込まれるときに購入すると為替差益も得られ、ダブルで儲けられるのです。

 

外貨預金も為替の影響を受けるため、投資になります。預金と名はついていますが、円高になれば元本割れとなるので注意しましょう。外国の預金や債券は金利が高く、利息が多い場合もあり魅力的ですが、円高には注意が必要です。日本は低金利が続いていますが、他先進国は4%や5%の金利が付いています。為替リスクはありますが、人気は高いようです。

 

為替の予想は難しいのですが、米ドル/円の例でいえば、直近30年ほどの値動きは75円から150円の間で推移しています。先進国同士の為替は、極端に激しい値動きにはなっていません。

 

中間点を112円と考え、それ以下であれば外貨預金や外国債券を買い付ける時期かもしれません。または、為替の動きを深く考えずに、ドルコスト平均法で買い付けていく手法もよいでしょう。いずれにしても、長期的視野でインカムゲイン重視の姿勢がよいと思われます。

 

外国株や外国投資信託は、もともと値動きがある商品であり、為替も絡むと、さらに損益が大きくなるケースがあります。日本の株や投資信託以上のリスク商品といえるでしょう。

 

外国株や外国投信は人気です。たとえば、米国株式指数であるNYダウやS&Pは、長年上昇が続いています。米国の経済成長率は日本を上回っており、経済状況が株価に反映しているのでしょう。米国は経済規模のベースである人口が増えており、今後も日本以上の伸びが期待できます。

 

もちろんリスクはありますが、日本だけに資産を置くという考えは時代遅れでもあり、資産を守るうえでも、外国資産を持っておくことは、グローバル世界の常識となりつつあります。これらも長期視点で、資産の一部を外国に移し、外貨預金・外国株・指数に連動するような外国投信を購入するとよいでしょう。

 

ちなみに私の外貨投資はFXであり、長期投資で順調にプラスにしています。

 

※ ドルコスト平均法:毎月一定額買い付ける手法。たとえば、毎月1万円分を購入すると決め、その範囲内でドルを購入していく。1ドル100円であれば、その月は100ドル購入でき、次の月80円であれば、125ドル購入していくこと。

 

 

田中 和紀

ファイナンシャルプランナー

 

※本記事は『FPが教える!マネーリテラシーを高める教科書』(ごきげんビジネス出版)一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

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