(※写真はイメージです/PIXTA)

リスク分散のしやすさから投資初心者向きの資産運用手段といえる「投資信託」。日本株や債券はもちろんのこと、海外の金融商品も購入することが可能です。日本だけに資産を置くという考えは時代遅れである現在、外貨建て投資は非常に有効な手段といえます。本記事では、金融業界25年のキャリアを持つFP田中和紀氏による著書『FPが教える!マネーリテラシーを高める教科書』(ごきげんビジネス出版)から、投資信託と外貨投資の基礎知識について解説します。

初心者向けの「投資信託」を活用しよう

投資信託とは、主に株や債券を加工した金融商品と考えれば、わかりやすいでしょう。少ない資金から購入でき、多くの銘柄やさまざまな資産に投資できます。

 

一方で、コストが発生するため、その費用を把握しておく必要があるでしょう。たとえば、信託報酬というものがあり、投資信託を保有している間にコストが発生します。信託報酬が1%となっていれば、100万円分の投資信託を購入すると、年間に1万円のコストが発生。株や債券などは持っていれば、配当や利息が受け取れるのですが、投資信託はコストの支払いとなるので注意しましょう。

 

投資信託を大きく分類すると、株に投資している投資信託と、債券に投資している投資信託に分かれます。

 

株に投資している株式投資信託は、1銘柄だけでなく複数の銘柄に投資しており、この選定はそれぞれの投資信託の運用方針に基づいています。選定された株が上昇すれば、その投資信託も上昇し、下落すれば投資信託も下落する関係です。投資信託も株や債券と同じように、上昇すると思えば購入し、上昇後売却すれば利益となります。

 

債券の投資信託も同様で、選定された債券の上下で、その投資信託は上下します。株価や債券価格があるように、投資信託の価格も毎日変動しているのです。株や債券に投資しているものだけでなく、外国債券や外国株、金、不動産などに投資している投資信託もあります。これら投資信託は1万円などの少額から購入でき、証券会社や銀行の窓口などで購入できますよ。

 

株式市場に上場しているETFといった上場投資信託もあり、成行注文や指値注文もでき、株と同じように売買できます。日経平均株価に連動するETFは、個別銘柄の動きはわからないが、日経平均株価の動きは予想できる、という投資家などに売買が適しているでしょう。

 

投資信託は複数の銘柄に投資しており、株のように倒産して価値がゼロになることも基本的にありません。少額取引、豊富な種類、ゼロにならないといったことが長所であり、短期投資・集中投資に向かないことや、信託報酬などのコストは短所といえます。

 

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田中 和紀

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