(※写真はイメージです/PIXTA)

定期や終身、養老など、複数の種類がある「死亡保険」。保険加入は、長く続く大きな支出となります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、慎重な判断のもと意思決定をすることが重要です。本記事では、金融業界25年のキャリアを持つFP田中和紀氏による著書『FPが教える!マネーリテラシーを高める教科書』(ごきげんビジネス出版)から、適切な死亡保険の考え方について解説します。

生命保険の節税効果

また、税金の優遇もあります。保険加入には保険料控除といって節税効果もあります。たとえば、年間8万円の保険料を納めれば、その年は4万円の所得控除があるのです。

※所得控除とは、税金計算される前の所得から差し引くことができる金額のこと。

 

所得300万円であれば、そこから4万円を引いて、296万円とすることが可能なのです。税率が10%の場合、所得300万円であれば30万円が税金で、296万円であれば29.6万円が税金になります。よって4,000円の節税となり、加入している限り毎年控除があるのです。

 

このように保険加入には、税金の軽減効果もあるのですね。公的社会保険の補完的役割がある民間の生命保険は、死亡・養老・介護・個人年金などがあり、公的社会保険である遺族年金・介護保険・老齢年金を補完しています。

 

民間保険のデメリットとして、保険の基本は掛け捨てで、保険事故がなければ損になること。貯蓄機能は利率が悪く、利率がよいものは元本割れが伴うこともあります。社会保険は全額所得控除ですが、民間保険の所得控除は上限があるのです。

 

 

田中 和紀

ファイナンシャルプランナー

 

※本記事は『FPが教える!マネーリテラシーを高める教科書』(ごきげんビジネス出版)一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

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