準備5:ストーリー
《①情熱》があり、それに基づいて《②行動》している。《③労働による収入》と《④資産による収入》を着実に増やしている。最後に必要なのは、これらを総合して全体を貫く《⑤ストーリー》である。
ストーリーの重要性については論を俟たない……人間、ストーリーを食べて生きている。ストーリーを創るとなぜか、そのとおり物事が進んでいくといった不思議な現象を、私はビジネスの現場で経験してきた。経験したのは、データドリブン経営※4への変革という、何やら小難しく、かつ多くの先行企業がなかなか前に進めず、ほぼみんな撃沈しているテーマであった。
やったのは、最初にお客さまと一緒に変革のストーリーを創ったことである。そして、それを日々一緒に見続けたことである。結果、なぜかそのストーリーに沿って変革が進んでいった。
このとき感じたのは、ストーリーには人間の無意識の深層を動かす効果があるのではないか、ということである。明確な道のりを常に示し、関係者で共通理解し、それが無意識の深層の中で、意識を超えた部分で変革が実現されていく。これが私が経験したことである。
経済的自立については、誰もあなたのストーリーを創ってくれない。他ならぬ自分で自分のストーリーを創る。このストーリーこそが、あなたの「経済的自立の予言の書」である。
このあと、以下の順番でレディネスを整え、最終的にあなたの「経済的自立の予言の書」を完成させる。
①情熱・行動・労働収入・資産収入に関する現状を把握する。
②情熱・行動・労働収入・資産収入のレディネスを、どう向上したらいいかを理解する。
③20年カレンダーと経済的自立の実現可能時期を踏まえ、あなたの「経済的自立の予言の書」を作成する。
<参考>
※1 量子コンピューティング:量子力学の法則を用いて古典的なコンピューターには複雑すぎる問題を解決する、急速に台頭しているテクノロジー。
出典:IBMのサイトより
※2 損失回避性:利益を得ることより損を回避することを重視する心理作用。
※3 焦り本能:今すぐ手を打たないと大変なことになる、という思い込み。
出典:『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』(日経BP)
※4 データドリブン経営:「データ」と「アルゴリズム」に基づいた客観性の高い意思決定を経営の世界で行うこと。その対立概念は、KKD(=勘と経験と度胸)経営である。
出典:IBMのサイトより
前田 英志
フィンファイ株式会社創業者 兼 代表取締役社長
多摩大学大学院MBA客員教授
※本記事は『お金から自由になる人生の設計書 年収にかかわらず経済的自立を実現する方法』(ごきげんビジネス出版)一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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