データをビジネス・投資に応用する型
今回は、「データをビジネス・投資に応用する型」について述べていく。起点を具体的なビジネスや投資のシーンとして、どういうことはデータや統計手法を用いて解けるのか、そのつながりを型として身につけていただく。
今ビジネスでデータを用いている人は、そのスキルを投資にも応用できると理解いただきたい。そして、その反対も同様である。
また、ビジネスでも投資でもデータを用いていない人。あなたはラッキーである。本記事ではビジネスと投資にデータを応用する型を、ここで同時に学ぶことができる。
テーマは、ビジネスと投資に共通して応用できる、基礎統計の重要な4領域(変動・関係・分類・予測)を対象としている。この4つの各シーンに遭遇した際に、「こういう統計手法を使えば、この問題は解ける」という発想が自然とできるようになっていただきたい。
テーマの一覧は以下である。なお、投資シーンとしては株式投資を対象とする。なお、本記事では統計の基礎の説明は行わない。
「変動」に統計で対応する方法
ビジネスでも投資でも、変動は敵である。常に平均的に物事が起こっていれば、その対処は平易である。平均の値だけを見ていればよい。ただ残念なことに、ありとあらゆることに変動はつきものである。
そしてなぜか、より魅力があるもののほうが、その変動は激しくなる。たとえるなら、「女心と秋の空」であろうか。魅力的な女性ほど、その心が変わりやすいと感じるのは、男性読者の多くに賛同いただけるのではないかと思う。
その変わりやすいものを、統計を用いてどう対応していくかを見ていこう。まずはビジネスの舞台として、品切れで大混乱しているレストランに着目する。事業の責任をもつ常務執行役員と、大学院でデータサイエンスを学んだ新入社員・綾小路美来が、どう対応するかを見てみよう。
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