8月の中国株は897億元売り越し…「投資マネー」の流出に注視
さて、投資マネーも水と表現される。この夏は、中国・香港間のストックコネクトで「南水」、すなわち海外投資資金の動きが注目された。
7月は470億元を買い越したが、8月は一転、過去最大規模の897億元の売り越し。中国の景気減速、米中対立の不透明感、不動産デフォルト懸念、人民元安の進行などが残念ながら嫌気されている。
中国外交部の華春瑩・次官補兼報道官は、8月30日にX(旧ツイッター)上で「覆水難収(覆水盆に返らず)」と投稿。処理水放出に対する警告を発したとみられる。
しかし、大変おこがましいが、前述の投資マネーという水の流出も同じくらい気にしたほうがいいのではなかろうか。
中国はデジタル経済や新エネなどの新興産業、そして大きな消費市場という潜在力を兼ね備えた魅力ある投資先。それを地道にアピールしながら、マネーの再流入を期待したい。
奥山 要一郎
東洋証券株式会社
上海駐在員事務所 所長
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