2025年から2029年に実施予定
ラオス北部と中国に接続するディエンビエン省、タインホア省、ライチャウ省の3つの国道が、総額3億4,000万米ドル以上(約507億3,956万円)を投資して改良・改修される予定である。
ベトナム道路省(DRVN)は、ベトナムとラオス北部および中国を結ぶ国道を改良・改修するプロジェクトを運輸省に提案した。
この提案では、プロジェクトは世界銀行(WB)からの融資を利用し、2025年から2029年までの5年間で実施するとされている。それに伴い、全長38kmの国道279号線のうち、ディエンビエン省にあるタイチャン国境ゲートの区間は、2車線、幅12mのレベル3※に改良される。一方、全長94kmの国道4Hの2区間は、レベル4※の山岳道路に改良され、2車線に拡幅される。
※「レベル3」と「レベル4」は道路の品質や標準を示す表現。一般的に、道路のレベルはその品質や規格に基づいて分類される。
国道217号線については、タインホア省の国道1号線からホーチミン高速道路までの全長52kmの区間を改修し、2車線、幅員12mの平野部道路レベル3の技術水準を確保する。特に、8km地点から400m地点までのところから、13km地点から255m地点までの区間は、幅員17m、路面15mで建設され、現在、建設中のボン市街地の中心道路の規模に合わせる。
世界銀行の融資資金は約457億円超
国道217号線の完成は、ベトナムとラオス間の商品貿易をナメオ国際国境ゲート経由で活性化させ、この地域の南北交通システムと海港へのアクセスを促進する。国土交通省によると、総投資額は9.4兆ベトナム・ドン(約573億5,865万3,726円)で、そのうち、WBの融資資金は7.5兆ベトナム・ドン(約457億6,488万3,292円)以上、建設、技術設計、コンサルティング、建設監督、臨時費用に充てられる予定だという。
約1兆9,000億ベトナム・ドン(約115億9,602万5,395円)の国内資本は、プロジェクト管理、残りの建設コンサルティング、用地整理、税金・手数料の支払い、コンティンジェンシー費用を含むその他の費用に使われる。
同局によると、同プロジェクトへの投資は、交通容量の向上、増加する輸送ニーズへの対応、国境ゲートと海港間の距離短縮、道路を通る運転時間の短縮に貢献し、輸送コスト、環境汚染、交通事故の削減に繋がるという。
このプロジェクトは、この地域の社会経済発展にも貢献し、ラオス北部と中国との貿易を促進する東西回廊の繋がりを強化する。