(※写真はイメージです/PIXTA)

老人ホームを選ぶ際、多くの人は入居先を「終の棲家」と考えます。そのため、つい豪華な設備やサービスに目を奪われてしまい、長期的な視点が欠けてしまう人も少なくありません。そこで今回、株式会社FAMORE代表取締役の武田拓也FPが、尊敬する父親に優雅な余生を過ごしてほしいと考えたVさんの事例から、老人ホーム選びのポイントと注意点を解説します。

有料老人ホームは「住宅型」と「介護付」どちらが良い?

住宅型有料老人ホームの場合、レクリエーションなどが充実しています。ただ介護の頻度が増えると介護保険サービスだけでは足らず、実費でのサービス利用料が増加します。

 

介護付有料老人ホームの場合は介護保険サービスの自己負担額で日々の介護サービスを受けられます。そのため、支出が予想外に増加することはありません。

 

また看取り対応もできるので、基本的には終身の利用が可能で、重度の要介護状態になっても医療行為が常時必要でなければ住み続けられます(住宅型有料老人ホームでも看取りを実施している施設はあります)。

 

これらのことから、健康であれば住宅型有料老人ホーム、ある程度の介護が必要な場合には介護付有料老人ホームを選ぶと良いでしょう。

 

認知症の場合の施設選び

認知症の人はグループホーム(認知症対応型共同生活介護)、もしくは認知症に対応した施設へ入居することをおすすめします。

 

グループホームには個室があり、認知症の高齢者がアットホームな環境で生活ができるように介護をする施設で、対象者は認知症の診断を受けた65歳以上の高齢者です。

 

介護が重度になると、ホテルのような優雅な空間から質素な介護棟へ移ったり、退去を求められたりするケースもあります。そのため、入居前に「体調が悪化した場合」や「認知症が進行した時」「終末期の対応」などもチェックしておきましょう。

 

最後に、施設を選ぶ際は下記の6点を注意しておきましょう。

 

【施設選びのポイント】

 

① 本人にとって快適か?※立地・設備・スタッフの関わり方・レクリエーション等

②費用面に余裕はあるか?

② 家族はどのように関わるのか?※関わる頻度が多いのか、少ないのか

③ 介護度が重くなった時にどうなるのか?※住み替えが必要か、不要か

⑤施設見学・体験入居をする

⑥契約書・重要事項説明書を隅々まで読む

 

介護サービスや施設にはさまざまな種類や特徴があります。見栄や世間体で選ばず、入居される本人の生活習慣に合った施設を選びましょう。

 

わからないことがあれば地域包括支援センターやケアマネージャー、社会福祉士などの専門家に相談することをおすすめします。

 

 

武田 拓也

株式会社FAMORE

代表取締役

 

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