(※写真はイメージです/PIXTA)

※本稿は、チーフストラテジスト・石山仁氏(三井住友DSアセットマネジメント株式会社)による寄稿です。

9月は「下落の月」だが、その後は回復する傾向

■米国株式市場には様々な経験則(アノマリー)があります。例えば、1月は株価の上昇率が他の月よりも高くなりやすい(1月効果)といった事象が有名です。こうしたアノマリーについて、NYダウ、S&P500種指数、NASDAQ総合指数の月次騰落率を用いて確認しました。

 

■指数間で若干の差異はありますが、①1月以外にも4月、7月、11月、12月に上昇しやすい、②3指数ともに9月が下落しやすい、といった傾向が読み取れました。足元の9月を起点に考えると、11月、12月に上昇しやすいという傾向がある点は注目されそうです。なお、1月効果ですが、NASDAQ総合指数の1月の上昇率が最も高いことを確認できました。S&P500種指数も1月は勝率で上位となりましたが、上昇率ではNASDAQ総合指数ほどの強い傾向は認められませんでした。

 

■株式市場では大幅な上昇や下落といった場面は月に関係なく常に起こります。それでも月によって平均的な傾向があることも確かなようです。こうしたアノマリーを米国株に投資する際のヒントとして活用することができるかもしれません。

 

【図表】米国株式市場の月次騰落率

 

 

(2023年9月15日)

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米国株、「9月は〈下落の月〉だが、その後は回復する傾向」というアノマリー【三井住友DSアセットマネジメント・チーフストラテジストが解説】』を参照)。

 

石山 仁

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

チーフストラテジスト

 

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