夫婦で沖縄や北海道でリゾートバイト、休みに観光
和歌山の温泉旅館で働いていた時に出会った明美さんと再婚し、一緒にリゾート地で働くようにもなりました。夫婦でリゾートバイトをするのは珍しいですが、明美さんは「当初は沖縄に旅行してみたいという想いだったが、せっかくなら自分も現地で働いてみようと思い、ダイブに仕事を紹介してもらえるようお願いした」と話します。例えば、沖縄・西表島では智典さんがホテル、明美さんはスーパーで働きました。北海道のトマムでは個人経営の居酒屋で夫婦で働きました。
勤務先はそれぞれ週休2日制で、夫婦の休みを合わせてくれることも多くありました。仕事はとても忙しいですが、休みの間には2人で観光地を巡っています。「石垣島でドライブしながらショッピングしたり、友人のツアーガイドに西表島のジャングルを案内してもらったり、最高の暮らしになった」(明美さん)。
「北海道では帯広に行ってばんえい競馬を見たり、富良野に行って、ドラマ『北の国から』のロケ地を巡ったりした」(智典さん)。多くの観光地で「旅をするように働く」リゾートバイトならではの楽しみを満喫しているようです。
収入は平均月収を超える
関根さん夫婦が「リゾートバイトをして良かった」と口をそろえるのが、「50代以上の年齢の自分たちでも、20~30代の若いスタッフと上下関係なく交流でき、今でも親しく付き合っている」(智典さん)ことです。関根さん夫婦の結婚式に来てくれたり、自分が経営するゲストハウスに泊まりに来てくれたりしています。
ただ、安定した仕事からリゾートバイトに転じるのに、関根夫妻も当初は不安がありました。例えば収入面です。しかし、実際にやってみると十分、豊かな暮らしができました。夫婦でリゾートバイトをすると、月の収入は額面で40万円前後あります。日本の会社員の平均的な月収は30万円台半ばと言われていますから、少なくない収入です。
宿泊施設など勤務先には寮があるため、住居費もかかりません。東京の都心と比べれば地方は物価が安いこともあり、生活に困ることはありません。休みの日の旅行代も十分捻出できます。智典さんは「むしろ自分で高野山のゲストハウスを経営する方に不安があった」と笑います。
「今思えば、東京でデザイナーをやっているときは過度なプライドがあった。リゾートバイトをやり始めてからの自分と、それ以前とでは大きく変わった」。「若い人たちの間で働けば、高年齢の自分を受け入れてくれる人も、そうでない人もいる。しかし、今はポジティブな面を見ることができるようになった」。移動しながら働くことを通じて、日本が狭くなったと感じると話す智典さん。リゾートバイトを通じて人生観そのものが大きく変わったようです。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】