「慶應大学と東京歯科大学」合併はどうなった?巨大化進むか
2020年11月、慶應大学と東京歯科大が合併に向けて協議を進めていることが報じられた。2023年4月には「慶應義塾大学歯学部」が誕生する予定となっていたが、コロナ禍の影響を受け見直しに。
“慶應義塾と東京歯科大学は、当初協議開始の時点で目途としていたスケジュールを見直し、特に目途を設けずに協議を継続することといたしました。”と発表している(慶應義塾)。
医学部に次ぎ、さらなる学生確保にまい進しているようだが、フリーランス医師の筒井冨美氏は、この動きについて下記のように解説している。
“慶應大は東京都新宿区の慶應病院のみが附属病院である。昨今の私立医大の運営を考える上で、本院のみならず分院を設けて医療不足地域にチェーン展開することで収益を上げることは重要な経営戦略である。(中略)今回の合併で慶應大に変革をもたらすのは、歯学部そのものよりも市川総合病院改め“第二慶應病院”なのかもしれない。”筒井冨美氏『慶應義塾大が東京歯科大合併で歯学部よりも「欲しかったもの」』(2020/12/1 幻冬舎ゴールドオンライン連載)
ちなみに、最新の医師試験大学別合格ランキングでは、私立大学のうち慶應義塾大学は9位という結果に落ち着いていた(受験者数117名/合格者数113名/合格率96.6%)。医学部受験の世界では、第一志望を医学部にし、第二志望を歯学部にするケースは少なくない。歯学部併設によって学生の動きも大きく変わることだろう。
何かと話題になりがちな慶應大学は、今年で創立165年目。長い歴史とともに増え続ける「逸話」には、今後も要注目だ。
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