(※写真はイメージです/PIXTA)

「贈与税」は贈与者から贈与を受けた人(受贈者)に課せられる税金です。基礎控除額である110万円を超えた分に対して課税されるため、贈与された額が大きければ大きいほど税負担も重くなります。本記事では、贈与税の負担軽減に役立つ「非課税枠」について詳しく解説していきます。

贈与税の非課税枠の対象となる特例制度を紹介

贈与税が非課税となるのは、前頁の他に下記のような特例制度も挙げられます。

住宅取得等資金の贈与を受ける場合の特例

この制度についての詳細は次節で解説します。

贈与税の配偶者控除

贈与税の配偶者控除の制度は、贈与により婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用不動産また金銭を取得し、受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与された居住用不動産へ居住し、かつ、その後も居住する見込みがある場合又は贈与により取得した金銭で居住用不動産を購入し、居住する見込みがある場合には、課税価格から2,000万円まで控除することができる制度になります。

教育資金の一括贈与の非課税制度

平成25年4月1日から令和5年3月31日までの間に、受贈者が次の場合に該当するときに、当該信託受益権、金銭又は金銭等の価額のうち1,500万円までの金額に相当する部分の価額について、贈与税の課税価格に算入しない制度になります。

 

①その直系尊属と信託会社との間の教育資金管理契約に基づき信託受益権を取得した場合

 

②その直系尊属からの書面による贈与により取得した金銭を教育資金管理契約に基づき銀行等の営業所において預金、もしくは貯金として預け入れた場合

 

③教育資金管理契約に基づき、その直系尊属からの書面による贈与により取得した金銭、もしくはこれに類するもので金融商品取引業者の営業所において有価証券を購入した場合

 

結婚、子育て資金の一括贈与の非課税制度

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

平成27年4月1日から令和5年3月31日までの間に、受贈者の結婚、子育て資金の支払いに充てるためにその直系尊属が金銭等を拠出し、金融機関、銀行及び金融商品取引業者に信託等をした場合には、信託受益権の価額または拠出された金銭等の額のうち受贈者1人につき1,000万円までの金額に相当する部分の価格については贈与税が非課税となります。

 

上記の結婚、子育て資金とは、内閣総理大臣が定める次に掲げる費用に充てるための金銭を言います。

 

①結婚に際して支出する婚礼に要する費用、住居に要する費用及び引っ越しに要する費用のうち一定のもの

 

②妊娠に要する費用、出産に要する費用、子の医療費や保育料のうち一定のもの

 

特別障害者が特別障害者扶養信託契約に基づいて受ける信託受益権

特別障害者を受益者とする特別障害者扶養信託契約に基づいて、特別障害者が受ける信託財産につき、その信託財産のうち6,000万円までは贈与税が非課税となります。

 

この特別障害者扶養信託契約とは、個人が信託会社等と結んだ金銭や有価証券等の財産の信託契約で、委託者以外の1人の特別障害者を信託の利益の全部の受益者とする一定の要件を備えたものをいいます。

次ページ住宅取得等資金贈与は1,500万円まで非課税になる?手続きやメリット・デメリットも解説

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧