性懲りもなく繰り返される歴史
「1927年→1933年型世界恐慌」と今次の「2022年→2028年型世界恐慌」を比較すると、全てが重なるように相似している。
ここからはさらにそれをクリアにするため、詳細を突き合わせてみたい。
今回確実に起きるバーストは、日本が経験した「1987年→1993年の不動産スーパーバブル&株式市場バブル崩壊」のレベルをはるかに凌駕する衝撃となるだろう。筆者は「1927年→1933年型世界恐慌」を踏襲する“グレートリセット型”のシナリオを描いている。
金融恐慌、金融収縮、大恐慌の順に進行するプロセスもわかっている。
世界中のマネーが集中した米国発の世界大恐慌に発展するのは、自明の理と言えよう。
なぜそこまで行かねばならないのか?
「1927年→1933年型世界恐慌」の時代背景と現在とではまったく違うではないか。そう異論をはさむ向きがほとんどであろう。
筆者としてはただ、こう答えるしかない。
どんなに時代が変わろうとも、いくら進歩した生活が営まれようとも、経済規模が違おう
とも、人間の欲望、熱望、渇望、ギャンブル、スペキュレーション(投機)には限りがないからだと。
それらは歴史が明白に証明しているではないか。
マーケットにはその臨界点が必ずや存在している。そして、どんなに時代が変わろうとも、人間の“本質”である欲望、その発露となる熱狂、狂乱、狂騒に人間は抗えない。それゆえマーケットの臨界点を越えていってしまう。
だからこそ、「歴史は繰り返す」ことになる。