購入した物件をほったらかして毎月50万円の利益を得ている株式評論家の坂本慎太郎氏が考えた不動産投資の方法は、不動産投資家が「ずるい!」と思うやり方なのだとか。今回はそんな投資法について、坂本氏の著書『ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門』(東洋経済新報社)から、一部抜粋してご紹介します。

築古物件のメリットとデメリット

築古物件のメリットを見てみましょう。築浅物件とは反対に、物件価格が低いのがメリットです。

 

そもそも私は多額の融資を受けて購入する不動産をポートフォリオに入れることに抵抗があり、自分に合った不動産投資は何か、と試行錯誤の末に築古物件投資にたどり着いたという経緯があります。

 

築古物件を余裕資金で購入した場合は、融資を受けていないので金利などの影響を受けることなく、不測の事態があったときでも物件を購入時の価格より安くなってもかまわないので売却すればいい、つまり損切りという逃げ方があるので、比較的リスクが低い手法だと私は思っています。

 

もちろん、デメリットもあります。その最たるものは物件が古いことにほかなりません。築30年を超えているので、建物の至るところに老朽化が見られます。

 

なので、築古物件を投資対象として選ぶ際に1つの基準となるのが、現在も採用されている新耐震基準です。 これは1981年6月から施行されているので、2023年現在で築40年以内の建物であれば新耐震基準が適用されているかと思います。

 

新耐震か旧耐震か判断がつかない場合、「竣工日」などではなく、「建築確認日」が1981年5月以前かどうかを確認してください。 これが1981年6月以降でしたら新耐震基準なので、まずは安心かと思います。

築古物件の価格は下がりにくい

築古物件の価格に関してデータを紹介しましょう。東日本不動産流通機構が毎年発表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」というレポートによると、築30年を過ぎたあたりで物件価格が下げ止まるというデータがあります。

 

中古マンションの成約状況と新規登録状況の2つでそれぞれ平均価格が算出されているのですが、築26〜30年がそれぞれ1884万円と2107万円であるのに対し、築31年を過ぎたものは1904万円と2275万円と、築30年までを境にして下げ止まるどころか少し上向いています。

 

つまり、先ほど何かあったときでも物件を損切りすればいいと言いましたが、築30年を過ぎると物件価格がそもそも下げ止まっているので、何かあっても購入価格よりもそれほど安くない金額で売却できる、という安心感があります。

 

また、物件価格が安いということは、利回りが高い物件が多いということでもあります。築古物件だと表面利回りが10%を超えているものがあります。

※本連載は、坂本慎太郎氏による著書『ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門』(東洋経済新報社)より一部を抜粋・再編集したものです。

ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門

ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門

坂本慎太郎

東洋経済新報社

こんな人にお勧めです! ■できるだけ労力と時間をかけたくない ■できるだけリスクを抑えたい ■地方出身のサラリーマン 私は、地方の築30年ほどの築古区分マンションを現金で購入して賃貸に出しています。現在では月に…

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