不動産投資のいろいろな種類
不動産投資にはいろいろなやり方があります。基本的には物件を購入し、貸し出すことで家賃収入というインカムを得るのですが、投資対象となる物件にはさまざまな種類があります。まずはどんなものがあるかを簡単に紹介しましょう。
一棟アパート
木造や鉄骨造で建てられているアパートを一棟まるごと購入し、分けられている部屋をそれぞれ賃貸で貸し出します。 新築でしたら融資を受けやすいですが、それに伴い物件の価格自体も高額になります。中古物件だと融資を受けにくいですが、高利回りの物件は新築同様に人気があります。
一棟マンション
マンション一棟をまるごと購入し、部屋ごとに貸し出します。 主に木造のアパートと違い、マンションの構造はRC造(鉄筋コンクリート造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)といった材料による分類があります。アパートよりも物件価格が高額になるので、一般的には多額の融資を受けて購入します。
区分所有マンション
マンションを一棟購入するのではなく、分けられた部屋1室のみのオーナーとなり、賃貸に出します。 部屋ごとに区分されているので、物件の間取りはワンルームや3LDKというようにさまざまなものがあります。
戸建て物件
いわゆる一軒家を購入し、必要に応じてリフォームしてから賃貸に出します。 比較的新しい物件から、古家や空き家など幅広い種類の物件があります。
そのほかにも広めの物件を複数の住人に貸し出す 「シェアハウス」 や、所有物件を会議室や撮影スタジオとして貸し出す 「レンタルスペース」、宿泊を目的として貸し出す 「民泊」 などがあります。民泊については2018年に法律が施行され、細かい規則が設けられたので、設備を整える必要があります。
また、駐車場や貸し事務所、貸し店舗といった街中でよく見る物件も、所有物件を貸し出して賃貸収入を得るという形では同じです。
区分所有のメリットとデメリット
このように不動産投資には物件によってさまざまな種類がありますが、一般的に区分所有の物件が始めやすいと言われています。
その理由は 「管理が楽で、手がかからないから」 です。
区分所有マンションの場合、管理費と修繕積立金を毎月支払う必要がありますが、それを支払っておけば基本的には何もすることがありません。 共有部分の掃除や修繕は建物全体の管理組合が行ってくれます。物件を購入してオーナーになってからは、主に室内の管理をすればよいのです。
さまざまな不動産投資の中で、私は区分所有マンションに絞って投資を行っています。先に述べたように、私が不動産投資に本腰を入れるときに、まずは手間がかからないようにしよう、と考えました。なので、区分所有マンションが自分に向いているという結論になったのです。
また、区分所有の物件については、次のようなメリットもあります。
比較的少ない資金で始められる
アパートやマンションを一棟買いするのに比べて、一部屋のみなので購入価格が安くすみます。 資金がある方でしたら、融資を受けずに現金での購入も可能です。
流動性が高い
同様に、アパートやマンションを一棟売買しようとすると買い手を見つけるのに時間がかかる場合がありますが、一部屋のみだと需要が多いので、比較的ですが売却しやすいのが特徴です。
リスクの分散ができる
アパートやマンションを一棟購入すると、例えば天災などでその場所にダメージがあった場合や近辺の環境の変化などによって、一気に空室率が上がってしまうというリスクがあります。区分所有だと、エリアを変えて物件を複数所有することが可能なのでリスクを分散することができます。
逆にデメリットとしては、金融機関からの融資を受けにくい、1件あたりの家賃収入が少ない、といったことがあげられます。また、1件のみの所有だと、その部屋に入居者が決まらない場合は収入がない、というリスクもあります。
どんな投資にも、不動産投資の中のいろいろな種類にも、それぞれメリットとデメリットがあるのは当たり前です。一番よくないのは、資金に余裕がある、営業電話にのってしまった、知人からお勧めされたからという理由で、物件の種類や特徴をきちんと調べずに手を出してしまうことです。