購入した物件をほったらかして毎月50万円の利益を得ている株式投資家の坂本慎太郎氏が考えた不動産投資の方法は、不動産投資家が「ずるい!」と思うやり方なのだとか。今回はそんな投資法について、坂本氏の著書『ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門』(東洋経済新報社)から、一部抜粋してご紹介します。

労力と時間は最低限に抑える

私は主に株式評論家として仕事をしていますが、実は10年ほど前から不動産投資をしています。当時は、かんぽ生命に勤めていたので与信があり、融資を受けやすかったので、不動産投資を始めるのに最適なタイミングだと判断しました。

 

融資を受け、頭金を入れて中古のワンルームマンションを購入したのですが、私が不動産投資をスタートするにあたって1つ決めていたことがありました。

 

できるだけ労力や時間をかけない。

 

昔から不動産投資にも興味があったので、株式投資の合間に不動産投資関連の書籍を読んだりと、自分なりに情報を集めたりしていました。そういった書籍では、不動産投資に関してのノウハウとともに、著者が経験したエピソードが書かれていることが多々あります。

 

よく出てくる例としては次のようなものです。

 

「リフォーム業者に頼まず、自分で壁紙を張り替えた」
「不動産投資のコミュニティのみんなにリフォームを手伝ってもらった」

 

著者の「DIYで動いてコストカットできた」という話が武勇伝のように書かれているのですが、私はそうしたエピソードを読んで違和感を抱いていたのです。

 

投資なのだから、すべてを費用対効果で考えるべきであり、自分はできるだけ動かずに利益を得るべきなのではないか?投資とはあくまで「資産を使って利益を得る」ことであり、自分が働いて利益を得たらそれは「労働」なのです。

 

私は10年前に不動産投資を始めて、試行錯誤しながら現在も継続していますが、「かける労力と時間は最低限に抑える」 ことを意識しています。

事前のリサーチが9割!

とはいっても、何も勉強せず、何も調べずに成功するほど不動産投資は甘くありません。私も今までに、調査不足で購入した物件になかなか入居が決まらず塩漬けになってしまったり、購入した価格より安値で損切りしたこともありました。

 

そうした失敗の経験から学んだことを生かし、今では物件に対して自分なりの判断基準を持つことができています。

 

気になる物件が出てきたら、物件がある地域についてと、その物件自体を総合的にリサーチします。

 

結果、その物件が投資対象として問題ない、と判断したら購入します。

 

こうした一連のプロセスは、株式投資において銘柄をスクリーニングし、気になった銘柄を個別に調べて売買を判断する、ということとまったく同じなのです。

 

事前に徹底的にリサーチして購入を判断し、いざ物件を購入した後はほったらかしで利益が出る、というスタイルが私の理想です。

 

「購入した後に、リフォームや客付けが必要だし、入居者や設備のトラブルが起こったりすると手がかかるのでは?」と思われる方もいるかもしれません。

 

私は「費用対効果ですべてを考える」ようにしているので、そうした物件購入後のさまざまなイベントは「専門の業者に頼む」ようにしています。

 

例えばリフォームだったら信頼できるリフォーム業者に、入居者募集は専門の客付け業者に、トラブル対応などは物件管理の業者にお任せしています。もちろん多少の打ち合わせと手数料は必要ですが、それを支払って得られる結果と、自分で行動して失う労力と時間を考えたら、外注してお任せするのが本当の意味での「不動産投資」だと私は考えています。

次ページ所有物件にかける時間はほぼゼロ

※本連載は、坂本慎太郎氏による著書『ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門』(東洋経済新報社)より一部を抜粋・再編集したものです。

ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門

ずるい不動産投資 手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門

坂本慎太郎

東洋経済新報社

こんな人にお勧めです! ■できるだけ労力と時間をかけたくない ■できるだけリスクを抑えたい ■地方出身のサラリーマン 私は、地方の築30年ほどの築古区分マンションを現金で購入して賃貸に出しています。現在では月に…

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