デイトレードは「時間との勝負」
デイトレードを始めたもののうまく儲けられず、結局諦めてしまった、という人がいます。私から見ると、デイトレードで儲けられない人の理由は主に二つです。
一つ目の理由は、考える時間が長すぎること。すでに繰り返し述べている通り、デイトレードではぐずぐずと考えていてはいけません。上がっているものを買って勢いのあるうちに利益を確定するという、シンプルなタイムトレードが身上です。
しかし、儲けられない人は、まずあれこれと理屈を考えます。そのため、売買の判断が遅くなってしまうのです。
一体何を考えているのかというと、上がっているときにはもっと利益を欲張ることを、下落しているときは損を確定したくないという自分の気持ちを、理屈で固めているわけです。そんな言い訳を考えている間に利益確定、損切りのタイミングが遅れてしまうのです。
上がって欲張り、下げる前に逃げられない――これでは、まず儲かるデイトレーダーにはなれません。何度でも言いますが、短期トレードは時間勝負、即断即決が肝要です。
「損切り」の徹底ができない人は多い
そして、儲けられない二つ目の理由は、一つ目の理由とも関わってきますが、一言で言うと「損切りができない」、これに尽きます。
筆者が運営するサイトで、株取引でトータルでは損をしているという人に、「損している理由は何だと思いますか?」という簡単なアンケートを実施したことがあります。その結果は、次の通りです。
●1位 買値から下げた株をそのまま放置したため 71.6%
●2位 自分に合わない投資を修正できないまま続けたため 20.4%
●3位 上がらない株を選択してそのままにしたため 8%
約72%の人が、買値から下がっても放置していたため、つまり含み損を抱えたままにしたことが、トータルで損をしている理由だと考えています。回答したのは、投資経験も投資の知識もある人たちです。そんな人たちにとっても損切りは難しく、損切りができなければデイトレードでも中長期トレードでも儲けることはできなくなってしまうのです。
次回は、この「損切り」についてもっと詳しく考えていきたいと思います。損切りは、儲ける投資には必須の行動です。これから投資を始める人はもちろんですが、すでに投資経験があり損切りが苦手という人は、必ず次回以降も読んでください。