利益確定と損切りのルールを決めて、それを守る
波乗りトレードで大きく儲けるためには、今まさに上昇の勢いがある銘柄を見つけてその波に乗ることがまず重要ですが、それと同じぐらい大切なのが、利益確定と損切りについてのルールを自分で決めて、それをしっかり守ることです。
これまでの連載では、デイトレードの基本として「1%上昇で利益確定、1%下落で損切り」と説明しました。しかし、すでに説明した通り、元手となる資金を増やしたい局面では1%の利益確定・損切りではなかなか資金が増えないことが気になるかもしれません。
そこで、資金が少ないという人は、デイトレードの100本ノックを済ませて取引にも慣れたという前提で、3〜5%の株価上昇で利益を確定して、同様に、3〜5%の株価が下落したら損切りするというルールに変更しても構いません。
また、基本はデイトレードですが、株価上昇の勢いがあるときには、2日〜1週間程度保有して値上がり益を狙うスイングトレードを併用してもよいでしょう。
決めたルールには徹底的に従うことが重要
ただし、自分で決めた利益確定と損切りのルールは、何があっても必ず守ってください。多くの場合、トレードは人に相談したりせず自分一人でやっているため、ついついルールを破ってしまいがちです。
「株価が5%上昇したが、もう少し上がるのではないか。このチャンスを逃すのはもったいないだろう」とか、「明日まで持ち続ければ、株価が戻りそうだから、損切りは明日にしよう」とか自分勝手に考えるのです。
結果として、実際により多くの利益を得られたり、株価が戻って損を出さずに済んだりしたという場合もあるでしょう。しかし、いったん利益確定と損切りのルールが崩れてしまうと、欲張った結果、取れたはずの利益を取り損なったり、損切りのタイミングを逃して含み損を抱えたりという事態が頻発して、儲けるどころではなくなってしまいます。
ルールにしたがって利益確定と損切りの回数を重ねていくだけで、徐々に利益を増やしていけるはずです。必ずルールは守ること!
もし、利益確定と損切りのルールを厳格に守っているのに儲けられないという人がいたら、それはベースの部分、つまり買っている銘柄自体や取引するタイミングが間違っている可能性が高いでしょう。その場合は、銘柄の見極め方にどこか問題がないか、波が来ていないのに買ってしまったかなど、これまでの取引をもう一度よく見直してください。