タイ
タイの6月の輸出額(通関ベース)は前年同月比6.4%減(前月:同4.6%減)の248億ドルとなり、9ヵ月連続の前年割れとなった(図表5)。輸出の基調は昨年半ばまでコロナ禍からの経済活動の再開や世界的な電子機器の需要増加、国際商品市況の上昇などから増加傾向が続いたが、その後は物価高と金利上昇に伴う海外需要の鈍化により減少傾向で推移している。
また輸入額も前年同月比10.3%減(前月:同3.2%減)の247ドルと二桁減少となった。結果として、貿易収支が0.6億ドルとなり、前月の▲10.8億ドルから黒字化した。
輸出を品目別にみると、全体の約7割を占める工業製品が同2.7%減(前月:同1.8%増)と2ヵ月ぶりに減少した(図表6)。
製造品の内訳を見ると、家電製品(同8.5%増)と自動車・部品(同6.0%増)、機械・装置(同3.1%増)が増加したものの、石油化学製品(同18.6%減)と金属・鉄鋼(同14.7%減)、電子製品(同7.6%減)が減少した。
また鉱業・燃料は同26.9%減(前月:同44.2%減)となり、石油製品(同26.2%減)を中心に大幅に減少した。農産物・同加工品は同7.8%減(前月:同13.6%減)となり、2ヵ月連続で減少した。農産物・同加工品の内訳をみると、ドリアン(同40.7%増)は増加したものの、天然ゴム(同43.0%減)やゴム製品(同14.8%減)、コメ(同15.0%減)、加工食品(同10.3%減)など減少した品目が多かった。
マレーシア
マレーシアの6月の輸出額(通関ベース、ドル換算)の伸び率は前年同月比18.4%減(前月:同3.8%減)の267億ドルとなり、減少幅が拡大した(図表7)。
輸出の基調は昨年半ばまでコロナ禍で停滞した経済活動の再開や電気電子製品、石油ガス製品の需要拡大を追い風に増加してきたが、その後は世界的な需要減退と商品価格の下落により伸び悩み、年明けから減少傾向が続いている。
また輸入額も前年同月比23.0%減(前月:同6.5%減)の212億ドルと減少した。結果として、貿易収支が+55.7億ドルの黒字となり、黒字幅は前月から21.0億ドル拡大した。
輸出を品目別にみると、全体の約4割を占める機械・輸送用機器は同1.4%減(前月:同0.1%減)となり、主力の電気・電子製品(同1.9%減)を中心に低迷した(図表8)。また鉱物性燃料は同8.1%減(前月:同0.7%増)と2カ月ぶりに減少した。
鉱物性燃料の内訳をみると、原油(同46.5%減)に加えて石油製品(同40.0%減)と天然ガス(同43.7%減)が減少した。このほか、コロナ特需が終息したゴム手袋(同49.4%減)や動植物性油脂(同3.9%減)、化学製品(同2.2%減)なども減少が続いた。
インドネシア
インドネシアの6月の輸出額(通関ベース)は前年同月比21.2%減(前月:同0.9%増)の206億ドルとなり、2ヵ月ぶりに減少した(図表9)。
輸出は昨年半ばまでコロナ禍からの経済活動の再開や商品市況の高止まりにより好調が続いたが、その後は海外経済の減速やパーム油、石炭などの主要商品価格の下落により増勢が鈍化し、今年3月から減少傾向にある。
5月の輸出はレバラン(断食明け大祭)の休暇明けで貿易取引が増えてプラスに転じたが、一時的な動きにとどまった。また輸入額も前年同月比18.3%減(前月:同14.3%増)の171億ドルとなり、2ヵ月ぶりに減少した。結果として、貿易収支が+34.5億ドルの黒字となり、黒字幅は前月から30.3億ドル拡大した。
輸出を品目別にみると、全体の9割を占める非石油ガス輸出が同21.3%減(前月:同1.9%増)、石油ガス輸出が同18.7%減(前月:同12.5%減)となり、それぞれ大幅な減少となった(図表10)。
化学製品(同36.3%減)や鉱産物(同32.5%減)、プラスチック・ゴム製品(同28.4%減)、織物類(同18.9%減)、動植物性油脂(同18.8%減)、自動車・同部品(同4.4%減)、電気機械(同4.0%減)、機械類(同1.9%減)、鉄・鉄鋼(同2.7%減)など幅広い品目で減少した。
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