『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)の著者で、元国税専門官のマネーライター小林義崇氏は、約10年にわたる国税専門官の経験で学んだこととして、富裕層たちの「お金の使い方」を挙げます。小金持ちではない“本物の富裕層”は、いったいどのようなことにお金を使っているのか。また反対に、どのようなことにはお金を使わないのか、みていきましょう。

富裕層ほど「お金の管理」を徹底している

私は、「家計簿をきちんとつけている」という富裕層を何度か目にしたことがあります。億単位の資産がありながら、普段の食費や光熱費などの家計簿をつけているのです。

 

そうした話を聞くと、「お金持ちなんだから、家計簿は必要ないのでは?」とつい思いがちですが、きちんとお金を管理する姿勢がなければ、億超えの資産を築くことは難しかったのでしょう。

 

以前、ファイナンシャル・アドバイザーの方に聞いた話ですが、中途半端に収入が高い人のほうが、お金の管理ができていないとのことでした。

 

収入が少ない人は、赤字にならないように日々の食費などを管理せざるを得ません。しかし、ある程度の収入があれば、「どうせ大丈夫だろう」という気持ちから、家計の管理が適当になり、効率的に資産を増やすことができないのです。

 

富裕層は「教育費」にお金をかける

ちなみに、高収入になるほど総支出に占める割合が増えている費目の1つが「教育費」です。実際、富裕層は教育費にお金をかける傾向があります。

 

私も富裕層にならって生活レベルを上げすぎないように日頃から注意しています。フリーランスの収入は不安定ですが、時に大きな収入が入ってくることがあります。私の場合、独立して3年目に著作がヒットして、その翌年の収入が大幅にアップしました。

 

公務員時代の月給の数倍もの金額が毎月のように銀行口座に入り、つい海外旅行や高い買い物をしたくなったのですが、そこはグッと我慢。その代わり、住宅ローンの繰り上げ返済や投資信託の購入などにあてました。

 

今から思えば、あの判断は100%正解でした。というのも、間もなく私の収入は激減してしまったからです。コロナ禍でインタビューや取材などの依頼がなくなり、急に仕事がなくなってしまったのです。

 

コロナ禍を経てオンラインでの取材が普及し、現在は多くの仕事をいただけていますが、厳しい時期を乗り越えられたのは、ある程度お金をとっておいたからです。

 

このように“一寸先は闇”なのは、私のようなフリーランスに限った話ではありません。コロナ禍であらわになったように、働き方や収入が突如として変わってしまう事態は、誰にでも起き得ます

 

いったん上げた生活レベルを落とすのは簡単なことではありません。常日頃からある程度の倹約に努めることで、生活レベルをむやみに上げず、常に蓄えをしておくことは、先行きの見えない今こそ重要です。

 

私は、このことを億万長者の質素な生活ぶりから学びました。

 

 

小林 義崇

マネーライター

Y-MARK合同会社代表/一般社団法人かぶきライフサポート理事

 

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元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者

元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者

小林 義崇

ダイヤモンド社

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