Q.親の資産を聞いたらどうする?
A.相談しながら、使いやすい状態に整理しましょう
親の資産を聞いたら「お金はある。よかった!」で終わってはいけません。次の①~⑤のように、資産を項目別にリストアップしていきましょう。
①銀行口座
いくつも口座がある場合には年金受け取りや公共料金引き落としなどメイン口座を1~2つにしぼって、あとは解約の手続きを進めます。口座解約は本人が手続きしておくのがいちばんラクだからです。
定期預金は満期の短いものにするか、普通預金など引き出しやすい形に預けかえしておくことも大切です。通帳と印鑑はセットで確認し、口座ごとに自動引き落としされているものもリスト化しておきましょう。
②有価証券
株や投資信託は時価を確認し、もうけが出るようであれば売却も検討。
③保険
保険証券を見せてもらい、契約内容や受取人をチェック。入院時に、医療保険を代理請求できるかも確認。
④所有不動産
土地や倉庫、駐車場などがあれば所在地の確認も忘れずに。
⑤借金や保証人
マイナスの財産も忘れずに教えてもらいましょう。保証人になっている場合は、相手の名前や連絡先も確認。
リストをつくる場合には、エンディングノートを利用するのがおすすめです。資産の記入欄が使いやすいものを選びましょう。また、お金の整理はできるだけ家族全員で。その過程で相続の話ができると一石二鳥です。
【資産整理のPoint】
1.エンディングノートを利用して記入
2.「いざ」というとき使いやすい状態に預けかえ
3.相続についても相談できればベスト
Q.親のお金…予想よりずっと少なかった!
A.援助する場合には、きょうだいで均等に
「親世代は老後資金を自分で用意している人が多い」ですが、それはあくまでも一般論。
「親のお金を確認したら、びっくりするほど貯金がなかったんです!」 と相談に来る人も少なくありません。
要介護状態になって施設の入居がほぼ決まってから「人居一時金が払えない!」と衝撃を受ける人もいます。その場合、子どもが親の介護費用をすべて負担してしまうと、自分たちのライフプランのためのお金がなくなってしまう可能性もあります。そしてそのツケは、そのまた子ども世代に回ってしまいます。
親が自身の老後の蓄えがない場合はなおさら、元気なうちに現状把握が必要です。介護にかかる費用についてやんわりとでも伝え、今後の生活費の見直しを提案しましょう。
これは図表の「タイプ別」に提案するのがおすすめです。