Q.親の資産を子どもが知る必要ってあるの?
A.「親の介護は親のお金で」が大原則…家族全員で共有しましょう
親の介護にかかる費用は、親のお金でまかなうことが大原則です。なぜなら高齢者の多くは、自分の老後資金の準備ができているからです。
2020年の金融広報中央委員会の調査によると、70歳以上の世帯の金融資産保有額は平均2,208万円。かなりの額です。
でも、平均額は資産家が引き上げてしまう傾向にあるので中央値(貯蓄額を低い人から高い人へと順番に並べたときにまん中に位置する額)を見てみましよう。それでも1,394万円。けっこう安心です。
といっても個人差はありますから、親に確認しないことには介護にどの程度お金がかけられるのか、どのランクの施設に入所できるのかもわかりません。
それに、お金の話は親が元気なうちに聞くのがベスト。倒れて人院した病室で、キャッシュカードの暗証番号を聞くのもつらいですし、認知症になると家族であってもお金の出し入れがむずかしくなります。
きょうだい間でのモメごとを未然に防ぐためにも、親の資産を共有しておくことをおすすめします。
親のお金確認したいことリスト
◆収入…支払い元も確認
□年金の種類と年額(月額)
□年金以外の収入源があるか
◆支出…各契約者、支払い方法も確認
□住居関係費(電気、ガス、水道、家賃など)
□通信費(固定電話、携帯電話、ネットのプロバイダーなど)
□税金(国税、地方税、固定資産税など)
□社会保険料(健康保険、介護保険など)
□保険料(生命保険、医療保険、火災保険など)
□新聞、テレビ(NHK、ケーブルテレビ、サプスクなど)
□その他(スポーツクラブ、習い事、定期購入の商品、デパートの友の会など)
◆資産…名義、金融機関や会社名、残高など確認
□銀行の預貯金、証券会社の有価証券など
□生命保険の保険証券
□損害保険の保険証券
□自宅以外の不動産、ゴルフ会員権などロ貸金庫やトランクルームの有無
□クレジットカードの枚数と種類
◆負債
□ローンの種類、残高、完済予定など
□その他の負債(知り合いからの借金など)