(※写真はイメージです/PIXTA)

昨今の電力・ガス・食料品などの価格高騰を受けて、政府は2023年の3月、低所得世帯に向けた現金の給付を発表しました。支給は各自治体ごとに行われるため、スケジュールや要件は各々異なります。すでに申請期間が終了している地域もありますが、港区などまだ間に合う地域も。本記事では、給付金の詳細と高所得者が住むイメージの強い港区の貧困について解説します。

65 歳以上港区民の4人に1人は「経済的に生活が苦しい」

港区保健福祉基礎調査によると、65歳以上の港区民のうち、4人に1人は経済的に生活が苦しいと感じています。下記をご覧ください。

 

【図表2】港区民(65 歳以上)の主観的な経済状況{令和元(2019)年度 港区保健福祉基礎調査)}

 

【図表2】によると、65歳以上の高齢者全体で「大変苦しい」と答えた人は8.4%、「やや苦しい」と答えた人は19.3%です。合計で27.7%です。つまり、65 歳以上の港区民の4人に1人は「経済的に生活が苦しい」と感じています。

 

特に1人暮らし世帯は、「大変苦しい」と答えた人は11.5%、「やや苦しい」と答えた人は21.4%、合計で32.9%となり、約3人に1人は貧困を抱えています。

 

さらに、【図表2】の調査年が新型コロナウイルス感染拡大前、令和元年(2019年)でることを考慮すると、現在はより深刻化していることが予想されます。

 

次に、港区の65歳以上のシニア層の割合を確認しましょう。

港区民の約17%が高齢者。最低25人に1人が貧困

まず、港区全体の人口を見ていきます。港区制作創造研究所が算出した「港区人口推計」内のデータでは、令和2(2020)年の人口は約26万人(259,893人)です。うち、65歳以上の老年人口は44,174人です。内訳は前期高齢者(65~74歳)が21,518人、後期高齢者(75歳以上)が22,656人です。港区民の約17%が高齢者ということになります。

 

港区の老年人口44,174人の4分の1である11,044人が貧困を感じているため、最低でも港区民の4.3%、25人に1人が貧困を感じています。シニア層以外の年齢層の数値を加えればもっと多くなるでしょう。

 

「未曽有のインフレ不景気も、港区では『高みの見物』」とはいかないのが現実のようです。住んでいるエリアや年齢に関係なく広がる貧困は深刻な社会問題です。一朝一夕では解決しない問題だからこそ、国民が一丸となって考えていく必要があります。

 

出典:港区の人口動態 | 東京都港区ホームページ

https://www.city.minato.tokyo.jp/chiikihokenfukushi/kenko/fukushi/shisaku/chiiki/1/jokyo/jinko.html

 

THE GOLD ONLINE編集部

 

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